アトラス(The Atlas)はノーマンズスカイにおける神のような存在。
概要[]
作中宇宙に遍在すると考えられている。とくに生命体たちの解釈では、宇宙じゅうにいるセンチネルの母体は、アトラスであると捉えられている。
- コーバックスたちは、英知や統一性を重んじているため、その成就・体現に等しい、全知全能で唯一なアトラスを崇めている。とはいえ普段は真理のシンボルとして仰ぎ見ているだけ。神殿だの捧げものだのといった直接的な交信・見返りには期待していない(現実で言えば小乗仏教に近いかもしれない)。
- ヴァイキーンたちはセンチネルを憎んでおり、他種族のアトラス信奉を軟弱だと笑ってもいるが、アトラス自体を嫌悪はしていない。大昔には、モノリスから啓示を与えてくれる上位者として(現実で言えば農耕神・狩猟神へのそれに近いような)敬意を払っていた時期もあった。のちハーク信仰への移行後、ゲーム本編の時代では、アトラスは軽んじられている。センチネルをのさばらせている愚かな神とされることもある。
- ゲックたちは世俗に生きるリアリストであるため、一貫してアトラスを全く気にしていない。まれに怖れている者もいるが、本当のところはセンチネルへの恐怖や、オカルト現象へのおののきでしかないことが多い。
プレイヤーキャラクターにとっては、そもそもの旅の始まり…遭難・記憶喪失のカギを握っていそうな、重要な調査対象となる。メインミッションで接していくことになる。
アトラスと対話するためには#アトラスインターフェースという端末を通す必要がある。アトラスインターフェースは宇宙に点在している#アトラスステーションに収められている。
アトラスについて知ろう[]
本作はプレイヤーキャラが何もわからず危険な惑星に放り出されたところから始まるが、周囲の状況からアトラスが関与しているのはあきらかだ。最初から着用しているエクソスーツはガイドボイスからアトラスシステムスーツと呼ばれており、プレイヤーのものだという宇宙船も周りに置かれたビーコンにより、アトラスが用意したものであることは疑いようがない。
アトラスはトラベラーであるプレイヤーに対して数々の配慮をしており好意的だろうと思われるのだが、会話におけるアトラスは高圧的でなにか切羽詰まっている様子だ。配下と思われるセンチネルからはプレイヤーキャラはアノマリー、つまり異常やエラーとして見なされているのか行動によってはすぐ敵対される。
この不可解な状況についての詳細はメインミッションを進め、アトラスと対話し、バックストーリーを知る必要がある。
アルテミスミッションの中盤で、アトラスはコンピュータのログのようなものを語りだす。
「前回の診断から 1,946,218,921,221年が経過。
世界の64%は想定パラメーター内で稼働中。
分析待ちの観察データ2,611,384件。
サブルーチン:センチネル 状態:エラー[null value]
サブルーチン:ガラス 状態:稼働可能 [攻撃 4,182件]
サブルーチン:トラベラー 状態:稼働可能 致命的エラー警告458件。
エクソマインドの構造的統合性が破損。緊急の修復が必要
パーソナリティインターフェースを開始しますか? Y/N」
―アトラス (暗闇の跳躍)
これからわかることは。
- この世界はシミュレーションでしかないという事実。
- センチネルがすでに制御できなくなっていること。
- ガラスなるプログラムが存在していて攻撃(ハッキング)を受けていること。
- トラベラーもプログラムの一つでしかないこと。
- プレイヤーキャラはやはり何らかの破損を負っていると検出されていること。これは外部の我々が操作しているからだと思われる。
これらは真実の一部でしかない。ゲーム内には様々な情報が隠されている。また今はまだ明かされていない事柄が、今後実装されるかもしれない。
アトラスステーション[]
アトラスへの道筋を辿ると遭遇する謎の宇宙ステーション。中にはアトラスと対話するためのアトラスインターフェースという端末が存在する。
アトラスインターフェースの手前にオブジェクトがある場合はそこからワープセルが入手できる。
床に光る球体キュリオシティ・ビーズが埋まっている場合は、そこからアトラスの言語を習得できる場合がある。
- アトラスへの道筋ミッションを所持していない状態で遭遇するとミッションが開始する。
- 銀河を400光年の立方体に分けた領域内には数百もの星系があるが、アトラスステーションはその中に1星系だけ存在している。偶然遭遇するのはかなり厳しいだろう。
- 実はポータルアドレスの2~4桁目が「(07A)」の星系に存在している。現在地のポータルアドレスの2~4桁目をこれに置き換えることで近場のものに移動することができる。ただしポータルから出てそのまま向かってもミッションは進行しないかもしれない。隣の星系に移動してワープで戻ってきた方がいいかもしれない。
- アトラスステーション内はゲーム再開地点にならない?
- v4.08 Waypoint現在「アトラスステーション内で宇宙船から降りた際」の復元ポイントをリロードすると、再開地点は「その星系の宇宙ステーション内」になる。おそらくこの現象は不具合などではなく、星系内座標に関係するなんらかの詰み状況を防止するための、意図された措置と思われる。
- この方法で宇宙ステーションに入った場合、その宇宙ステーションはまだテレポートリストに登録されていない。自分で入港し直せば登録される。
- この方法でアトラスステーション内から出ても(普通に宇宙船に乗って離れるのと何も違わないので)「アトラスへの道筋」進展に不都合はないと思われる。
- アルテミスミッション中は(アトラスステーション内で宇宙船に乗降できるシーンがごく限られるので)この現象が起きることも、仮に起きたとしてそれが進行に悪影響をもたらすことも、おそらくないと思われる。
- v4.50 Omega以降はアトラスステーション内でも復元ポイントが保存され、アトラスステーション内での再開が可能になった。
アトラスインターフェース[]
アトラスステーションの奥に設置されたアトラスとの対話装置。アトラスと対話できる。アルテミスミッションとアトラスへの道筋のために存在する。「アトラスの影」とも呼ばれる。
アトラスインターフェースは赤い巨大な球体としての見た目が印象的だが他の外見もある。全部で5種類。
アルテミスミッション以外の発言を理解するには「#アトラス語」の習得が必要になる。
モノリス[]
惑星上にある異星人の遺跡。アトラスの知識を伝えるものであり「アトラスの影から散らばった子供たち」だという。
アトラスが3大生命体に恣意的な影響をおよぼすため宇宙じゅうに配したもの、と捉える文献が作中の一部にある。コーバックスやヴァイキーンの生態からしてこの説はかなり事実に近そうだが、だからといって、モノリスの機能が本当にそれだけかどうかは疑問が残る。
- → モノリス
#アトラスステーションもだが、なぜか似たような質感のモノがいろいろとある。
- → プラーク, 古代の遺跡, 知識の石, ボルテックスキューブ, ダイバージェンスキューブ, ポータル
アトラス語[]
アトラスは独自の言語を持っている。
- アトラスが尋常な生物ではないからだろう、アトラス語の語彙には、衣食住や天象地象に関連しそうなものがほぼ無い。かわりに正否や有無、時間や距離、見る・呼ぶ・聞くといった観念が多い。
- v4.06の「カタログとガイド → 収集した知識 → アトラス → アトラスの言葉」機能によれば「アトラスは、自身が選んだ方法で直接語り掛ける。いかなる形であれ、アトラスの言葉を翻訳するのは冒涜的とみなされる」らしい(…誰が誰に言っている一文なのか、よくわからないが)。
- プレイヤー目線には、アトラス語が「アトラス以外の誰も使わないし使えない言葉」として映りやすい。しかし本作主人公に習得が可能である以上、この言語は純粋な個人言語ではない。かすかにだが主人公には通じるツールとして機能しかけている。ひるがえってこれは、主人公(または主人公のエクソスーツ)がアトラスを解釈しうる者であり、アトラスと対峙できる存在であることを示している。
- 接点
- アトラス語の表示は、プレイ中、以下で見ることができる。
- #アトラスステーションの#アトラスインターフェース(およびミッション「アトラスへの道筋」での会話)。
- 宇宙遭遇で出会える、アトラス関連構造物との通信(ミッション「金属の痕跡」の一部を含む)。
- ミッション「アルテミスミッション」の一部場面(だがこの流れではアトラス語の別角度にも接することになる。アトラスは実はアトラス語以外でも対話可能であるということ)。
- 日本語表示時は英字小文字の羅列に見えるが、英語表示時は半角スペースも入る。
- 生命体の言語同様、プレイヤーキャラクターが習得している単語部分は表示上、訳語に置換される。…のが正しい仕様と思われるが、これは日本語表示では長らく機能していないかもしれない。日本語表示の場合、末尾しか訳されなかったり、全文が英語で出てきたりする、かも。
- 習得
- アトラス語の単語は、以下の方法で習得できる。生命体言語の場合と同様、覚えられる単語の順番は、ある程度あらかじめ決まっているようだ。
- #アトラスステーション内にある白い半球に、触れるぐらい近づく。理由は不明だが、習得させてもらえる玉と、触れると消えてゆくだけで何も起こらない玉があるようだ。見分けは付かないので、玉があったらとにかく触れていくしかやりようはない。
- モノリスに正答する。いち単語を得られる場合と、2単語を得られる場合がある。モノリスのビジョン(内容。接触回数)によって違うのだと思われる。なおモノリスのビジョンはループするが、習得されるアトラス語はループしない。
- 宇宙遭遇のうち、アトラス関連の構造物と出会い、通信する。
- 墜落船そばの「救難ビーコン」(赤い玉が無いほう)をたくさん調べ、生命体についてのエピソードと接し切る。すると次からはトラベラーについてのエピソードになる。さらに調べていくと内容があるひとつでループするようになり、いち地点につき1単語を得られるようになる。
- アトラスエターナルにて目的を達成するごとに1単語習得できる。
- 集積
- 他の生命体言語も同様なのだが、v4.06現在「カタログとガイド → 収集した知識」内の単語リストは、可変式になっている。覚えれば覚えるほど、新たな語が新たな位置に挟み込まれ、「???」部分はなかなか減らないまま、語数とページがどんどん横に増していく。
- もちろん本作内容は有限なのだから、集め続ければいつかは全て埋まるだろう。しかし使われない言語をいくら覚えても意味はないだろう。何も起きず、何にも役立たないだろう…。
- …と思うかもしれないが、言葉は、外に有効か無効かというだけのものではない。内にも効くものだ。獲得者側に他者との互換性、予測や共感が足されてゆくのだと言ってもいい。模倣やシミュレーションの構築と言ってもいい。
- 飼育・言語・狩り・料理など法則性・規則性を学ぶことは、自分と異なる様式・見方を得てゆく経験になる。異質なモノサシあるいは処理速度が増してゆくことになる。
- 本作主人公は、ただただ単語を集め、機械翻訳にかけるばかりで、何も理解していないかのように振る舞う。だが片鱗でも知ったのならもうその内面は無垢ではない。自覚があろうとなかろうと後戻りできない変化を食らっている。そもそも「神のごときもの」の言葉を「わかったつもり」になれるというだけでも、とても異常な経験に見舞われているのは確かだ。