本作独特の用語[]
みんなで追加していきましょう。内容が充実したら独立させます。ゲーム内での意味だけでなく現実での意味も両方書くことで理解が深まると思います。
アイテムケース[]
- Inventory
- 持っているアイテムや機能の一覧画面。あとどれだけの余裕があるのかも見て取れるようになっている。実は日本語版のみの独自名称で英語版ではインベントリとなっている。インベントリは一般的には在庫や目録や財産のことで、ここから発展して様々な意味合いで使われている。
アウターエッジ[]
- Outer-edge
- プラークや遺跡から読める、生命体 3種族の伝承で登場する語。
- 意味は「外縁」。自分達のテリトリーから見て、限界といえる辺りか、その手前。かつ僻地である、寂れている、味方の領域かどうか怪しいものである…といったニュアンス。なので最前線や開拓地などといった賑わいのある地は指さない。ようはド田舎という形容も生易しいくらいの、容赦ない端っこ、末席、最果て地帯。
- 本作ではだいたい銀河の外縁部を指す。本作の銀河は、超光速ワープが通じない、アクセス不可能な領域で包まれている。その透明な障壁の先にも星系は見えるが、決して自分から行くことはできない。過去の大戦争ではヴァイキーンがセンチネルの大軍をアウターエッジ外へ押し出すことにより、銀河規模の大殺戮を防いだらしい。
- 伝承から察するに、生命体 コーバックスの母星コーバックスプライムとヴァイキーンの故郷ドリンダルクはアウターエッジにあったらしい。ゲックのバラロン星系は銀河中心部にありかつてアウターエッジに向けて侵攻した。アウターエッジは本作プレイ本編の時代にはもう到達できない場所となっているらしい。どうやら遠い昔、銀河の生活圏はもっと広かったのだが、生命体らはセンチネルの大発生によって故郷を追われ、銀河中心方面へと離散させられたようだ。本作の生命体らにとって、アウターエッジは限界であり、畏怖であり、仇であり、郷愁でもある。
アップグレード[]
- Upgrade
- 本作プレイ中、エクソスーツのアイテムスロット拡張、宇宙船やマルチツールのクラス向上などで出てくる言葉。
- 部品の追加または交換によって、機械や性能を向上させること。改良する前より良いものになると請け負える場合に適している表現。改良によって一部性能が劣化しうるケースや、改良によって対象の用途そのものが変質しうるケースを指すことは少ない。ようは、純粋な改善・強化・増強とみなせるタチの改良。
- そのためこの言葉には、状況や価値観、前後や詳細が欠かせない。「何の/何が/どう」アップグレード「する/した/された」のか、目的語(改良の対象)まで揃っていないと、表現として不自然になる。この語にはどうしても具体的内容の説明や説得力が要る。
- 「#テクノロジー」「#モジュール」と並んで、本作初心者を戸惑わせがちな言葉。基本的には「ある特定のモノの明らかな改良」だと思っておけばいい。
アノマリー[]
- Anormaly
- 異常データの総称。本作の宇宙は様々な異常が発生しており、惑星自体がアノマリーであったり、そもそもプレイヤーのことを指す場合もあったりする。スペースアノマリーは単に宇宙ステーションの名称だが、ストーリーを知るほど名前通りの異常な代物だということがわかる。
- 表記ブレとして「アノマリー現象」がある。ポータル起動時の文章の一つとして表示される。
- また今のところはっきりとはしないのだが、アノマリーは種族の名前でもあるらしい。
- 一般的には、科学的な理論や法則から逸脱する説明できない異常のこと。様々な分野で微妙に異なる扱いになっている。自然現象の分野では超常現象のこと。計測機器の分野では結果に含まれる不正データのこと。経済分野では理由は不明だがよく当たるかもしれない経験則のことを指す。
暗号[]
- あんごう, code, scrambled
- 作中テキストでしばしば、主人公から「画面は暗号化されており私には読み取れない」旨の描写をされることがある。
- 「暗号化」なんて言われると何やら身構えたくなるが、たいては秘密めいたものではない。「知らないコードが使われている」だけのこと。
- とある環境・関係においての使用を最優先とした、それ向けの表現・伝達形式を「コード」という。たしかにスパイや忍者が使いそうな暗号もその一種だが、もっと単純なものだってコードの一種と言える。コンピューターに実行させるためのプログラムとか。「A, B」を「アルファ, ブラボー」と呼ぶたぐいの通信用語とか。モールス信号とか、手旗信号とか。
- コード化されたものは門外漢にとって、謎の羅列としかわからないかもしれない。けれどだからといって必ずしも、重大な機密が含まれているとは限らない。たいていは独特なルールでやりとりしたほうが、正確性が上がるとか、曖昧さを排除できるとか、パフォーマンス的な理由があって使われているだけ。セキュリティ上の理由により難読化されているものとは限らない(本当に高セキュリティを追求したいのなら、難読化するよか、不必要な者の耳目に触れないよう隠したほうが早い。もしくは鍵や鈴をつける)。
- 「暗号化されている」と日本語にすると意味深さが増してしまうが、ようは「主人公にはわからないルールがそこにある、のはわかった」と言っているだけ。じつは危険かどうかや、拒絶されているかどうかには直結していない。
イテレーション[]
- Iteration
- 皆同じゲームを遊んでいるのだから当然なのだが、スペースアノマリーのナーダやポーロには、トラベラー達が入れ代わり立ち代わり同じ要件で訪れてくるように見える。そのせいかトラベラーは反復や繰返しを表す言葉「イテレーション」と呼ばれている。
- またゲーム最序盤、初めて宇宙船に乗った際にも「イテレーション 2394829084924924924G」というメッセージが出る。この番号はスペースアノマリー内でも認識されている。トラベラーの発生とその繰返しは、作中世界の根幹に関わるものでもあるらしい。ナーダやポーロはそんな舞台裏まで察したうえで、プレイヤーやアルテミスを反復行動とみなしているのかもしれない。
- ソフトウェア開発分野では手戻りが大きな問題となる。大規模開発の際、長大な完成品を一気に作ろうとすれば、ひとつ綻びが生じただけで全体の計画変更が必要になってしまう。そのため大規模開発であっても、小規模な開発プロセスの設計・開発・テストを細かく繰り返しながら、小幅に着実に積み上げてゆくほうが臨機応変かつ堅実な開発ができる。そんな開発方法をアジャイルといい、その繰り返しをイテレーションと呼ぶ。恐らく本作の開発もそのように行われているのではないだろうか。
異端[]
- いたん
- 属するなんらかのコミュニティにおいて、例外的な発想や、そうした奇想を持つ個人・団体。それが必ずしも共同体の害になるとは限らないが、だいたいは悪い意味で非難的にあてられる言葉。とくに思想・信仰・学術といった、前提(共通の理解。言語や常識みたいなもの)を必要とする分野において問題視されやすい。政治状況によっては反体制と同義になり、刑罰の対象にされることもある。
- 作中、メインミッション「スペースアノマリー」にて、ナーダが自身を「コーバックスの異端者だ」と自己紹介する。以後はあまり印象的に出てくる言葉ではないが、じつは本作を貫いている柱のひとつ。プレイヤーキャラクターは特殊な種族であり、生来の異端者。NPCのトラベラーも同様。ほかにも捨てられた宇宙船・壊れた貨物船・遺棄貨物船のログではしばしば、所属生命体のルールから外れていった者らの末路が語られる。またスペシャリストターミナルの専門家たちも、元の文化から逸脱し迷走していくパーソナリティが描かれる。
- 本作は、世界と個人との関係が大きな核になっているが、そのより身近な例として、共同体と孤独との関係、つまり異端についても繰り返しクローズアップしてみせている。
- なお異端が悲劇になるとは限らない。作中でもポーロやレイラップスは妙に楽しげ。スペースアノマリーや#自由の声のように、異端者で結集すればそこでは異端でなくなる、とする考え方もある。栄枯盛衰、有為転変というだけの話でもある。
インターフェース[]
- Interface
- 元の意味は、境界面、接触面、接点。現在はほぼ機械類に関してのみ使われる語。たとえば受付係や斡旋者をインターフェースとは言わない。
- メジャーな用法は大きく分けて2つ。ひとつは「人が装置とやりとりしやすくする部分」。代表例がコンピューター。計算機の内部は、電子工学と数学で埋め尽くされている非人間的な世界。常人には細部の直接操作なんてやっていられない。なのでコンピューターと人間のあいだに、人間向けの通訳や操作盤を置き、人はそれを介してコンピューターを操作する。実際の作りは用途やユーザー層に合わせてさまざま。画面や音はもちろん、ゲーム機のパッドも、文字入力のソフトウェアもインターフェースの一種。
- 同様に、もうひとつの用法が「装置と装置のやりとりに使う部分」。機器と機器の間は、コネクタや電波などの物理的にも、送り合う信号の法則にも、入出力の共通ルールが必要になる。だが個々のハードウェアは、個々の役割に特化した内部構造をとってパフォーマンスを上げたがる。よって装置と装置の間にもまま「やり取り用のしくみ」が要る。装置のそんな設計部分もインターフェースと呼ぶ。
- ようは「機械と人」「機械と機械」といった、異なる存在同士が協働するための仲介人、円滑化措置。
- 作中のある場面においてプレイヤーキャラクターは「アトラスそのものに会ったようだ」と考えるが、じつのところ主人公が面した相手はインターフェース、窓口でしかない。
エーロン[]
- Aeron
- センチネルドローンの異名。詳しくは→センチネル#伝承。
エキゾチック[]
エコー[]
- Echo
- 本作の「#自動生成された宇宙」を象徴するモチーフのひとつ。
- 原義は「やまびこ」。音波が山壁にぶつかって、跳ね返って聞こえてくる現象。別の言いかたをするなら、反響、残響。
- 本作では波やノイズのイメージが頻繁に登場する。#周波数、#レイラインなど。とくに生命体のひとつコーバックスは個々の存在が、謎の波動「コーバックス・エコー」から生まれるとされている。そのせいかコーバックスは「囁き」という表現をよく使う(同時にいわゆる「エコーチェンバー」な危うさも垣間見せているが)。
- 波という現象は、増やしたり減らしたり、相殺させたり、混ぜたり分けたりできる。反射させ別方向へ向け直すこともできる。規則性のある#信号を乗せられるし、通常の物理世界では困難な「あったりなかったりする」状態変化も容易に行える。かつ、使う媒体や条件しだいでは超高速で超長距離まで届く。
- 作中、何度も波やノイズのイメージが繰り返されるのは、作中世界に情報通信やエネルギー送受信が満ち満ちているせい。どこまでが自然現象で、何が文明的な運用なのかは判然としない。人為的なものだとしても、それが自分に向けられたものなのか、たまたま向いてきたものを拾ったのか分からない。錯綜している情報に意味を見い出せるのか。どうして確信を持てるのか。やまびこもブロッケン現象も蜃気楼も、単純な自然現象でありながら、知的生命体がもつ認知のスキを突いてくる。人知の及ばぬ反響は美しい虹を見せてくれたりもするのだが。
エンザイム[]
- Enzyme
- 酵素。生物の内外で、化学反応をより引き起こさせる働きをする分子。
- もともと分子は条件しだいで勝手に反応し合うものだが、触媒・酵素はその条件のパズルをより整頓し、工程を踏ませ、効率的な反応をもたらす。いわば化学反応の案内係や作業台。生物の生命活動もエネルギーの消費なので、省エネ化を求めてこのような仕組みを発展させてきた。
- だがその酵素自体が体に毒だったりしては困る。その酵素自体が真っ先に分解されてしまっても困る。酵素どうしが喧嘩してシェア争いを始めても困る。必要以上の量やスピードで働かれても困る。
- ようは、これ自体は分子・物質にすぎないが、実際の生物学的な現象としては均衡や適材適所といった、生態系を織りなすべく存在しているもの。一強他弱だったり特効薬だったりはしない。
- また「酵素」というひとつのものがあるわけではなく、これは分類、くくりの呼び名。実際にはさまざま、無数の酵素がある。現実、地球上の生物においてはタンパク質が主成分。外から取り込むものもあれば、体内で生産されるものもある。酵素を生み出す微生物を摂りこんでおき、そこに材料を与えて作らせるという手もある。
- 本作では、ヴァイキーン関係で登場する語。武器研究の老ヴァイキーンからあらましを聞ける。ヴァイキーン星系の製造工場やオペレーションセンターで生産現場に出くわすこともできる。
- ヴァイキーンの若者から抽出され、足りない者へと回されている、一種の必須栄養素らしい。だが定期的に取り続けねば生きてゆけないもの、というより、枯渇したら微量だけでも摂り直すべきもの、といった感じらしい。
- たいていの「ヴァイキーンの短剣」にわずかに付着しているとのこと。もちろん通常ではそんな流通方法をとってはいないと思うが…。「ヴァイキーンの短剣」が贈答品として喜ばれる理由のひとつではあるようだ。
エンティティ[]
- Entity
- ナーダやコーバックスがプレイヤーらを「トラベラーエンティティは」と呼ぶことがある。また -ナル- はアルテミスについて「アルテミスエンティティは」という言い回しをすることがある。どちらも話の前後からすると「○○として生まれた者は」「○○という立場は」といった意味合いのようだ。
- 一般的には、実体、存在、実在物などを意味する語。
- だが、データベースやプログラミングの分野では「そのシステム内においてある単位以上に独立・並存しているとみなせる個々のデータ集合体(オブジェクト)」や「別な実体への参照になっている構造部のその参照先(鏡に鈴木さんの姿が映っているとき鏡の中の鈴木さん像ではなく鈴木さん本人について述べること)」をいう。
- それらを含めて考えるなら、彼らはわざわざ「エンティティ」と呼ぶことで、各キャラクターという枠組みを指している、と同時に、各キャラクターの先にある各自の何かをも指しているのかもしれない。
- あるいは単純に、外殻と自我と本体が別物であるというコーバックスの生命観や、#魂にまつわる科学技術を持っている -ナル- からすれば、誰であれ「その姿にインストールされているまでの仮モノ」に思えているだけなのかもしれない。
- もしくは。現実世界における「Mr」「Ms」みたく、コーバックスやナーダなりのマナーとして(あなたを有象無象のモノ扱いなんてしてませんよ、ちゃんと一名のヒトだと思ってますよ、と匂わせるために)失礼にあたらない肩書き「エンティティ」を付けてくれているのかもしれない。ただし作中宇宙の言語に敬称・尊称のような観念があるかは怪しい。
オーバーライド[]
- Override
- 本作ではシステムの処理を強制的に書き替える行為をさす。ソフトウェア開発では既にある処理を上書きして別の処理に書き換えるテクニックのことをこう呼ぶ。そこから来ているものと思われる。一般的にも「無視する」「覆す」という意味で決められたことに逆らうようなニュアンスだ。
オンラインディスカバリーサービス[]
- Online Discovery Services
- ディスカバリー/オプション画面やテレポートリストの左下隅に表示される文言。リング状のアイコンとともに出ている。
- 青:オンラインディスカバリーサービスに接続中(Connecting to Online Discovery Services)
- 緑:オンラインディスカバリーサービス稼働中(Online Discovery Services Active)
- 赤:ディスカバリーサービスから切断されました(You have lost connection to online discovery services)
- 本作の非同期マルチプレイ要素を提供している公式サーバ。共同探検やコミュニティリサーチの状況を配るイベントタイマーの役割も兼ねていると思われる。
- 「他プレイヤーによる発見(新しい#ディスカバリー)・命名のデータ」や「他プレイヤー基地の有無」といった情報は適宜、この公式サーバから自動的に受信されている。
- ただし同セッションにいるプレイヤー同士(スペースアノマリー内にいるもの同士や、同星系にいるもの同士)が持つ情報は、公式サーバからのダウンロードを介さずとも、自動で個別間での送受信がされて、各自のゲーム内へ反映されうる(ようは公式サーバがどうだろうと、居合わせたものは見える)。
- …上記、赤アイコン&未接続の表示が出ても、プレイヤー側で出来ることは何も無い。「他者の命名や基地が出ないかも」ぐらいに捉えておいて、気にせず自分なりのプレイへ戻っていい。
- なおこのサービスが停止していたとしても、各プラットフォームのフレンド機能やマッチング機能が無事なら、それらからマルチプレイを始めることは可能と思われる。
活性化[]
- Activated
- 作中のアイテム「活性化インジウム」等、恒星金属四品の高価版についている呼称。
- 一般的な英単語としては「作動させた・活動的にした」といった意味。
- 化学的には「活発な」「一般のものより効率的・活発的に反応する」といった意味。もともとそういう物質だったりするケースもあるが、日本語で「活性『化』」と言った場合は「わざわざ反応しやすい性質へ変えること・変えられたもの・そう作ったもの」のニュアンスがやや強め。ようするに「活性化」は物質のことでもあり、変化を施す技術のことでもある。
- 現実、日常的に実用されている。たとえば「活性炭素(activated carbon)」。多孔質になっており、水や空気に多く触れる。つまり近隣にただよう他の物質とくっつきやすく作られている炭素。消臭剤、フィルター、使い捨てカイロなどに使われている。
- 活性という観点は、逆にも役立てられている。たとえば「不活性ガス(inert gas)」。危険物やスナック菓子を運ぶ際、その品といっしょに容器へ封入されている。隙間を埋めたくても、通常の大気を入れたのでは輸送中に酸化が進んでしまうので、化学反応を起こしにくいガスを入れている。代表例は窒素。
- なお「活性」「不活性」に、確固たる定義があるわけではない。どちらも化学反応の多寡をざっくり相対的・比較的に示すための表現。いろんな文脈からいろんな言いかたやグルーピングができることで、かなり横断的な言いよう。たとえば酸素分子を主とし、効率的に反応する化合物を「活性酸素(reactive oxygen species)」というが、この「活性」は「Activated」ではなく「Reactive」。反応性という意味。
- 「Activated ○○」という言いかたは「物質としては同じ○○だが、分子の結びつき方や電気的な性質が一般のそれとは異なっているため、よりよく反応する○○」を指していることが多い。本作中の4アイテムもそのニュアンス。反応しやすく効率がよい別の姿のことだと思っていい。
神[]
- かみ
- 英語で「God」と単数で言った場合、とくに説明されなければ旧約聖書(キリスト教・イスラム教・ユダヤ教)の、契約の神を指す。日本語で「神」と言った場合は、それも指せるが、宗派を問わず一柱とも限らない無数の神々をひっくるめた神という概念全般を指すことが多い。
- どちらにせよ、知的生命体が持つサガのひとつ。社会が技術や文化を積み重ね、自他への認識を増してゆけば「どうしてこの世はこうなっているのか?」という疑問をもたげる。そして「誰かがこう作った結果なのでは?」という発想になり、上位存在とか創造主とか始祖とか精霊とか、神のごときものが仮定されることになる(のち理屈が補強されて、統治の裏付けに応用されたり、生き死にのなぐさめを託されたり、お天気よばわりされたりもするが、それはまた別の話)。
- 作中世界は科学技術がとんでもなく進んでいる世の中だが、そこでも神という言葉・概念が通用し、一部にアトラスが信仰されているのは、生命体たちが知的な発展を遂げてきたゆえのこと。現代人の感覚からすると、科学があるのに神もあるというのは妙に思えるかもしれないが。「この世の外に誰か居るのでは?」という発想は、知恵を持つ生物の自然な成り行きであって、不思議なものではない。
- …のだが。本作宇宙はそこから一段こじれている。神に等しいアトラスが、民草の抽象的な仮定にとどまろうとはせず、センチネル・宇宙遭遇・#インターフェースなどを介して銀河中に実在を誇ってしまっている。なぜ具象的に現れているのか? 神から卑小な命へ用などあるのか? この謎の答は作中で、メインミッションや一部の文献から、断片的に明かされてゆく。
軌道[]
- きどう, Orbit
- チュートリアル「目覚め」の一部で画面右下に出てくる語。意味がわからず辞書を引く習慣もなければプレイは行き詰まるだろう。
- 簡単に言えば、通り道のこと…なのは字づらで分かるかもしれないが、何の通り道なのか、予備知識なしに察することは難しいかもしれない。
- 現代やSFにおいて、とくに説明なしに「軌道」とだけ書かれていた場合、たいていは地球の衛星軌道を指す。月や人工衛星が地球の周りをぐるぐる回れるコース。ようは大気圏外の宇宙空間で、かつ別天体の重力にもほぼ影響されないところ。ずばり言ってしまえば、地球からわりあい近くの宇宙空間。
- 現実・地上の日常において意識されることは少ないかもしれないが、気象衛星やGPS衛星に必須な、重要な概念。今の宇宙は過疎なのでまだ大騒動にはなっていないが、誰がどのコースを何にどれだけ使うのか、その調整を誰がどう行うのかは、将来的に重要な国際問題になると考えられている(早い者勝ちでいいのか、という立場をとるなら今現在の課題でもある)。
- また、2022年11月頃に電波干渉によって衛星放送の受信が乱れることが報告された。原因は電波の周波数が被ったことによりこの帯域が混線したことである。この先、衛星が増えていくことにより混線は起こりやすくなると思われる為、今後の課題となるであろう。
- SF作品ではしばしば、とてつもない規模の防衛網や発送電システムが描かれることも多いところ。だが本作では宇宙ステーションがあるぐらいで、ほぼ活用されていないように見える。超高性能な観測器・通信機・宇宙船がある世界だから、わざわざ軌道上に設備をばら撒く必要がないのかもしれない。もしくは単に人口密度が薄く、文化や政治の中心地も失われて久しいため、コストをかけるべき惑星が特に無いだけなのかもしれない。
起動しますか?[]
- Begin Initialisation?
- ゲームモードの選択後、プレイ開始時に最初に表示される一文。であり最初のチュートリアル。プレイヤーはここで「このゲームのインタラクトがEキー or 四角ボタンであること」「しばしば長押しで進展させること」「進展はリング状に示されること」を自然と学ぶ。
- 日本語表示では「起動しますか?」と問われる。意訳であり間違いではないのだが、英語原文としては「初期設定を開始しますか?」と問うている。なのでじつはこの画面、プレイヤーがプレイヤーキャラクターの人格と記憶を奪って操り人形に変えているのでは…と読むこともできる、ちょっと怖い場面でもある。もちろん素朴に、エクソスーツの再セットアップをしている場面と捉えても問題ないが。
- なお共同探検の開始時のみ、少し違った表示が出る(日本語では「探検を初期化しますか?」。英語では「Initialise Expedition?」)。共同探検とは一体何なのかという、世界観上の取り扱いに基づく演出の差と思われる。
境界[]
- Boundary
- 2つの異なるもの同士の、接触面、区分線、限界。さかいめ。
- 「Bound」は「くくり」や「縛り」のイメージに根差しつつ、多様な意味を持つ語。そのため「Boundary」という語は、それが国境や診断など「制度的」に「敷かれた」ラインであることを指す向きがある。自然の分水嶺などをわざわざこの語で呼ぶことは少ない。
- 作中では境界エラーなる不思議な建造物の呼称として出てくるほか、ポータル起動時の警告メッセージにもよく現れる。
- 境界は、ブレない区切りとして機能するから境界なのであって、一旦ぐずぐずになってしまえばもはや境界とは呼べない。だが境界が世に知られていない質のものだった場合は、その境界が崩れだして初めて境界が境界と知られることになる。
- ようは、消えはじめてようやく目に見える、という逆説的な認識をはらむ。ディストピアものなどフィクションに多い構図だが、じつは現実にも差別や格差といった社会問題、音楽や美術のジャンル分けなどでよく起こっていること。人はしばしば、垣根をこえて混じり出してから自他の閉鎖性に気づく。
現実[]
- Real, Reality
- 架空や虚構でないもの・さま。広義には、模倣や複製でないことも含まれうる。押しなべて言えば、だまくらかし(フェイク)ではないもの。なので一般的な日本語訳では「本物」「真」と訳されることも多い。
- 「嘘ではない」というわけで、英語の「リアル」はままポジティブな言い回し、主張や誉め言葉でも使われる。対して日本語の「現実」はもっぱら「笑い飛ばせないこの世のアレコレ」を指し、どちらかと言えば世知辛い、ネガティブ、シリアスな話題で使われる。
- また、英語の「リアル」は真贋を論拠にバッサリ片付けられるが、日本語の「現実」は百人百様のものであって万人を黙らせるものではない。
- 権威や証拠があるだけで済む話か、さらに共感に訴えねばならない話か、の違いとも言える。いずれにしてもこの概念には「多くの人にとっての事実や共通見解」を示し探らせる性質がある。誰もが認める(or 認めざるを得ない)ことかどうか、だ。
- けれども、本作では「現実」という語が、上記にあてはまらない用法・性質でも出てくる。
- 作中ログやアラートにおいて「現実」という語は、まま「#多元宇宙や平行#世界を、#境界で仕切っている、何かルールのようなもの」を指している。ようは(虚構かどうかはさておいて)異世界どうしの重ならなさ。たとえば「現実が崩壊する」は「別の宇宙とごっちゃになる」とも解釈できる。
- 本作のこうしたシーンでは「現実」を主観や共通項として述べてはいない。アトラス視点の客観…第三者による観測・判定・線引き…を推測し借用した述べ方をしている。#神サマの手にあるモノサシのひとつを見越した言い回し。人々が上や横に想っている「現実」のことではなく、上位者が下にあてがっている「現実」のニュアンスだ。
- 通常ゲームを楽しむにあたっては何も気にする必要はないが。どうも本作は「現実という尺度(およびその維持に働く#境界)」に「強度がある」世界設定となっているようだ。実際ゲーム本編がどのくらい正常な強度なのかは不明。
- 強度が弱まると何がどうなるのかも不明だが、おそらくはエキゾチック環境の様相がその一例と思われる。
コンバージェンス[]
- Convergence
- コーバックスが、自分たちの共同体を指して言う語。ようはコーバックス社会。詳しくは→コーバックス。
- 作中、日本語表示では「研究室」と訳されることもある(→言語:コーバックス)。知らないと厄介。まあ日本語版では別名もあるとでも思っておくしかない。
- 現実の英単語としては「Converge」の性質、つまり一点への集結、まとまり、集中、収束、収れんといった意味。
- カタカナで「コンバージェンス」と言われるとナーダがなぜコーバックス社会と反目し合っているのかわかりにくいが、英単語として読めるなら、この変人は画一的な社会に逆らって弾き出されたのだな、とそれなり察せられる名称になっている。
シールド[]
- Shield
- ニューゲーム冒頭の音声で「シールドキネティックシステム」と呼ばれているもの。HUDの左上に表示される白いバー。#主体力や宇宙船を、被弾や衝撃から守っている。
- 宇宙戦闘にまつわるSFゲーム作品では「敵船のシールドを削り切らないと、敵船体に致命傷を与えられない」「シールドは時間経過で回復する」というシステムが昔から珍しくない。本作もその定番を継承している。
- 原義は「盾」だが、かばうもの、かくまうもの、防護壁、遮蔽物といった意味もある。たとえば絶縁性の高い膜で覆ってある電線は「シールドケーブル」という。汚染やノイズを絶つために物理的な封印や遮断を講じること・またその遮蔽物を「シールディング」という。とかく対物的、重装的なイメージがする語。
- ちなみに、危険防御システムの英語名は「Hazard Protection」。環境防御モジュールは「○○ Protection Module」。防御機能ではあるが、特定目的の守護・庇護を意味する、代替・対策・予防を連想させるニュアンスになっている。そのぶん物理的・直接的な障壁のニュアンスが画面左上の「シールド」で際立つようになっている。
シェル[]
- Shell
- 本作の日本語表示で「外殻」「殻」と訳されることが多いもの。「コーバックスの殻」など。センチネル関係でもごくまれに出てくる。
- 原義は「貝殻」。転じて、甲羅、さや、薬莢など。ほかにも、本体部を覆う外装部を指す表現に使われる言葉。
- とくにパソコン関連では「OSの基礎的な機能(カーネル)の外にあって、人間のための#インターフェースや追加機能を提供している部分」をシェルという。ようはガワ。パソコンの本性は、計算や通信、機器の制御やファイルの読み書きだが、そのやりとりを羅列で見せられても常人には着いていけない。なので一般的なOSは、重要な本体処理を覆いつくすように、人間向けの処理でくるんである。物理的なものではなく、あくまでソフトウェア的な、疑似的な階層構造。
- 作中では、コーバックスの体躯(ハードウェア)がシェル…つまり本体ではない外装部、と匂わせる表現になっている。「肉体が必須のものではない」というこの構造には彼らの生態が端的に現れている。動物の一種である人間ではありえない話だが、彼らの場合、個体に必須なのは名義や意識(ソフトウェア)。身体や知識は私有物ではなく、種族の共有財産。仕組みとしては、クラウドサーバとリース機器で動いているようなもの。肉体は外界とやりとりするための出先機関にすぎない。
システム[]
- System
- 日本語では「系」。いわゆる摂理。仕組みや制度とも言える。
- 環境に、ある基幹的なものがあり、それがその場の主要な規則となっているさまをいう。たとえば「太陽系」は太陽ありきの環境。太陽の光や熱や重力なしでは成り立たない。
- 「根幹を成すもの = 鉄則となること」とも言えるわけで、システムという語は、物質ではなく、概念を冠することもある。たとえば「エコシステム」は資源や経済の循環を至上とする体制・方針。どこかにエコという名の支配者がいるわけではないが、概念としてくっきり見い出された法則は、血液や金銭やエネルギーがこの世に実にあるがごとく確かに存在するものと見なされうる。
- いわば事象や理想に対して、何を要点だと思うのか、どういう観点で計るのか、何を基準に据えるのか、といった定義・物差しを掲げるような言葉。「生態系」なら様々な生物が様々な暮らしぶりをとっているさまを掲げ、「孤立系・開放系」ならその環境以外(外界)と隔絶されているかどうかをポイントに掲げている。
- またもっと言えば、詳しい摂理は挙げられないにしても、日本語として、大雑把にひとからげにひっくるめて規則的・集合的な何かを呼びたい場合にも使われる。「通信システム」「ガテン系」など。あるいは単に「システム」といった場合、コンピューター関連のしくみ、つまりコンピューターありきで成立しているもの、を指すことも多い。
- なお本作で単に「システム」と書かれていた場合は、大抵いま居るそのシステム、つまり星系を指す。いま遊んでいるコンピューターゲームのゲームシステムを指しているわけではない。
シミュレーション[]
- Simulation
- 「シュミレーション」は誤り。でもだいたい、ほほえましく通じる。シミュレーションを専門とする学者ですら日本語では多々シュミレーションと口走るくらいなので、ぜひおおらかに受け止めてほしい。
- ある現象を模した計算のこと。その現象への理解が深まったあと、規則性などの要点を用いて組み上げられ、役立てられる。天気予報とか経済予測とか流体力学とか。研究や計算機の発達とともに精度(というかピント調節の手法というか)は上がってゆくが、どこまでいっても結局は要約・一面なので、現実世界に対して100%の的中率にはならない。
- 何を何のシミュレーションとみなせるのかは結構あいまい。いまチェスや将棋を「戦争のシミュレーション」と呼んだら、そうだろうかと大勢に首をかしげられてしまうだろう。時計を「地球の自転のシミュレーション」と呼んでも、それはそうでもと違和感を訴えられてしまうだろう。だが小学生でも解けそうな計算を「支払いのシミュレーション」と呼んだって、誰からも疑義は出ないだろう。
- シミュレーションという語は「誰のものなのか」や「何に役立つのか」を人に強く意識させる。未来予測が人類にとって、永遠に叶わない夢のひとつだからだ。大金をかけても知恵を寄せあっても完成しきることはない(#多元宇宙を見下ろせる上位構造に立ち、近似宇宙を無限に使い捨てられるのであれば…ようはタイムマシンがあるなら話は別だが。そうなるともう計算や予測というより、カンニングや八百長に近い)。
- 本作には、複数のシミュレーションが登場する。そのうちのひとつ「コーバックス・シミュレーション」はナーダの所有物。大昔の宝物だそうだが、作中時代でもまだ使えるらしい。プレイヤーに計算結果を分けてくれたりはしないので、どの程度の何をしているのかはわからない。用途や目的も謎だが、同系機らしきものの使い道は壊れた貨物船で読めるログのひとつからうかがい知ることができる。
自由の声[]
- Voice of Freedom
- 作中宇宙にある海賊集団のひとつで、たぶん最大手。サブミッション「反乱軍の星の下で」で物語られる。バウンティマスター案件の発注元でもある。
- #深紅・アトラスを敵視し、星系#当局を打ち破り、弱者を軽蔑し、強者を称賛して、過激に活動している無法者たち。センチネル迎撃機に気を配らねばならない既存の枠組みをよしとせず、もっと自由で実力主義な生き方を貫こうとしている。…という建前を末端メンバーらは信じているようだ。
- 内部構造は不明。どこかにカリスマ指導者がいて統制されている団体なのかもしれないし、はたまた、そんなものは一切ない自由奔放なリゾーム構造の総称にすぎないのかもしれない。
周波数[]
- ある時間に入れられる、波の最大個数。動きの短かさ・解像度とも言える。
- たとえば「±10cm」上下し波打っている水面があるとする。だがその波が、1時間に1回のとんでもなく平坦な水面なのか、1秒間に1回のせわしなく荒れた水面なのか、「±10cm」だけではわかりようがない。波というものを考え使おうとするなら、高低だけでなく、間隔も重要なポイントになる。
- 別の言いかたをすれば。上下動する或る出力幅があったとして、そこにどれほどの密度・分解能でその上下動を含ませられるのか、という話でもある。同じ時間や面積を使うなら、ひとつひとつは短いほうが、より高密度に情報やエネルギーを詰め込める。
- しかし波長を短くすればするほど、ノイズや混線で波のかたちが崩れやすくなり、情報やエネルギーの伝達にロスが増えて、非効率的になる。…のを防ぐために送受信機の精度やパワーを高めたり、中継機を置いて波を整えつつリレーさせたりと、どんどん高度な技術や設備が必要になっていく。
- かつ、そうして波を送れただけでは無意味。別途、その波を情報やエネルギーへ戻す技術も必要になる。これは電話と電話番号、錠前と鍵のような働きをする。暗号解読めいた試行錯誤しなくてもすんなり受信・解読できたのであれば、同じルールにのっとっている、友好的な同族からの送信(またはそれを装った罠)である可能性が高いわけだ。
- 作中、救難信号を検知したり、謎の通信を拾ってしまったり、任意の相手と話せたりするのは、こうした仕組みによるもの。ほとんどの処理はエクソスーツが自動で世話してくれているようで、プレイヤーでダイヤル等をいじくりまわす必要はない。宇宙船・信号ブースター・ホロターミナスといった送受信器の#インターフェースを触るだけで使える。
16[]
- じゅうろく, Sixteen
- ゲーム最序盤からアルテミスミッション終盤まで、何度も登場する語。#深紅を思わせる何かの気配を伴うこともある。その意味は作中で明かされる。
- なお「16の2乗」は「256」。この数はv4.52現在、本作で冒険できるとある要素の数プラス1に等しい。
- また「16の8乗」は「42億9496万7296」。この数は、プレイヤーキャラクターが持ち歩けるユニットの最大値プラス1に等しい。
主体力[]
- しゅたいりょく, Core Health
- プレイヤーキャラクターの最終防衛ライン。スーツ内にある生身の健常さ、とイメージするとわかりやすいかも。
- エクソスーツでの行動時、HUD左上、#シールドゲージの下に表示される白いマーク。基本的には、シールドが尽きた状態でダメージを受けると、このマークが減る。高所からの落下やプラズマランチャーなどの大ダメージを受けるとシールドが残っていてもシールドが尽き、更に主体力まで減る。
- シールドが尽きた状態でダメージを食らうと、一瞬で4個ぐらい吹っ飛ばされることもある。主体力を全部失うと、死ぬ。その後は難易度設定により変わる。
- 回復方法は、惑星上の生物を倒し、アイテムケースでその生肉を消費する、体力回復剤や体力ステーションへのインタラクトにより行える。詳しくはエクソスーツ#基本機能の主体力にて。
- 最大個数の上昇は、シールドモジュールやセンチネルエクソスーツの破片などのインストールにより得られる。
- v4.52現在、この「主体力」の現在値は、機動力や装備性能にいっさい影響しない。ボロボロでもこの手のゲームによくある画面端が赤くなる演出など無く、プレイ感覚が変わらないため、ついつい瀕死状態のまま自覚に欠けた行動を続けてしまいがち。まま、あとで気づいてゾッとするプレイヤーが少なくないそうな。
- 一応、シールドダウンしている時のみ、現在の主体力の量に応じて画面端が赤く変わる演出(少なくなると赤く変わり、残り1個の場合は画面全体が交互に白黒と通常の色にゆっくりと変化する)はあるが、そのような状況では意識して見ることは無いだろう。
- v4.52現在、この「主体力」の現在値は、機動力や装備性能にいっさい影響しない。ボロボロでもこの手のゲームによくある画面端が赤くなる演出など無く、プレイ感覚が変わらないため、ついつい瀕死状態のまま自覚に欠けた行動を続けてしまいがち。まま、あとで気づいてゾッとするプレイヤーが少なくないそうな。
- 主体力は、テクノロジーモジュールの強化で増加していくということは、主体力というのは「エクソスーツ自体の耐久性」と捉えることもできる。そう解釈した場合、エクソスーツに守られている間は中身はどんな攻撃を受けても平気なのかもしれない。
- アルテミスミッション序盤、星図について生命体に聞く部分にて、ヴァイキーン星系の場合、ヴァイキーンの行動を真似して短剣で手のひらを切るという会話がある。
- この会話では、選択次第でプレイヤーもヴァイキーンの真似を行うのだが、その時の独白が「私はしぶしぶ、短剣の刃を自分の手のひらに走らせる。エクソスーツから少量の血があふれ出した。スーツの穴はすぐ自動的にふさがる。」という内容。エクソスーツの治癒機能で軽い怪我ていどなら一瞬で回復するのかもしれない。
- 最大値は9個(初期値3個+テクノロジーで6個)まで。テクノロジーのシナジーを活用することで計算上はそれ以上になるが、実際には9個までしか反映されないので注意。
- ちなみに宇宙船での耐久力マーク(→宇宙船#シールドと耐久)のほうは、着陸するごとに自動で全回復される。
- ゲームシステム全般の体力の解説はこちら。
小惑星[]
- しょうわくせい, Asteroid, アステロイド
- 「デブリ」は誤用。まったく別の概念。詳しくは→スペースデブリ
。
- 天体のいち分類。惑星系の内または付近にあって、かつ惑星や準惑星や彗星ではないもの。主成分は岩石。物質なので、そのありかは遠心力や他天体の重力と釣り合う位置にだんだん寄っていく。結果、太陽系では火星と木星のあいだに多く存在している。2003~2010年、無人探査機「はやぶさ」が往復した小惑星「イトカワ」もそのひとつ。
- サイズはまちまち。本作では大きくても宇宙船の十倍ぐらいだが、現実には数百キロメートルのものもある。
- もとは惑星や彗星の破片。惑星衝突などにより星の一部が砕け散ったあと(再び惑星や恒星へ引かれるでもなく、衛星やリングになるでもなく、彼方へ飛び去るでもなく、集まって新たな星になるでもなく)惑星系内の順当な位置関係へおさまっていったもの。
- そのため惑星・恒星の古い生き証人ともいえる組成を持っている。かつ大気や磁場にほぼ守られていないため、惑星表面よりもはるかに多くの星間物質や宇宙放射線にさらされている。本作中、小惑星から金・銀・プラチナ・三重水素が採れるのは、小惑星が「星のもとだったので重金属を含んでいる」かつ「太陽風で放たれた水素が堆積している」ことの見立て。燃料・資源をもたらしつつ、宇宙らしさも感じさせる、本作らしい配役。
- v3.0ごろ、プレイヤーが遭遇しやすいよう分布量が少し増やされた。またその出現位置は(毎回ランダムなのではなく)プロシージャル生成によって固定となった。のちv3.94で完全刷新され、地点によっては一度に無数に映りこむようになり、v4.0で星系ごとの外見がさらに調整された。
- 現実でも創作物でも、小惑星は宇宙の石ころ・ジャガイモよばわりされることが多いのだが。本作ではけっこう宝石のような姿とも出会える。なお見た目による攻略上の違いは無さそう。
宇宙[]
- Space, Universe, Cosmos
- 英語には宇宙をあらわす単語が複数ある。
- スペースは地球付近の空間を指す。電波法でいう地球から200万キロの空間。
- ユニバースは世界全体。すべて内包するもの。唯一なのでユニから始まる。その外に別世界があるという考えはあとから出てきた概念でマルチバースはユニバースに対して作られた造語。
- コスモスはキリスト教の世界観において神によって創造された世界をあらわす。生きている人間の世界で天国は含まない。つまりユニバース内にある地域。
深宇宙[]
- Deep Space
- 宇宙空間の中でも、地球付近ではない遠くのほうを指す。あくまでも主観的な表現。宇宙空間にそういう場所や状態があるわけではない。なので銀河中心部を指すこともあるし、逆に銀河の辺の果てを指すこともある。とにかく宇宙は宇宙でも、とりわけ未知の領域を指す表現。
- 電波法では、地球から200万キロ以上離れた場所となっている。地球と月の距離が38万キロなので5倍以上ということになる。この基準ではJWST(ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡)はラグランジュ2にあって地球との距離は160万キロなのでまだ深宇宙ではないということになる。
- 作中、宇宙遭遇や共同探検でまれに出てくる言葉。ただし「深宇宙」と案内されたからといって、星系がまばらなエリアや、銀河のすみっこを探しに行く必要はない。この言葉は対象のものめずらしさを言い表しているだけのことで、対象との発見遭遇自体はどこかの星系内の宇宙空間で(つまりパルスジャンプで)叶えられるものと思っていい。
深紅[]
- Crimson, Crimson Red
- 色の一種。臙脂(えんじ)よりもう少し明るい紅色。彩度が高い、強い赤色だが、わずかに青みや暗さも兼ね備え、実際としてはさほど強い色に見えないこともある。隣り合う色の組み合わせによっては異質に目立ちまくることもある。
- 現在日本語では、同様の機能や印象を持つ赤色全般を指していう語。血の色に近い赤も、朱色に近い赤も、オレンジに近い赤も、状況次第でクリムゾンという呼び方を受けうる。
- 本作では作中、登場人物らがほうぼうで述べる色。球体や視線のイメージを伴うことが多い。とくに主人公はアトラスの気配をそう感じるらしい(し実際アトラスステーション内で実物的な表示もされる)が、なぜ作中に出てくるアトラスが赤く丸くありがちなのかは謎。
- なお作中宇宙において深紅という色は、特段に重用も忌避もされていない。ひょっとしたら多くの生命体にとっては、条件が揃わなければ気にするものでもない…現実世界でいう黒猫や白蛇みたいな感覚にすぎない事なのかもしれない。
スキャン[]
- Scan
- 作中いろいろに出てくる語。スキャナーでのマーカー点灯もスキャン。分析バイザーでの解析もスキャン。大気圏外での惑星概要表示もスキャン。ギャラクシーマップでの経済・紛争表示もスキャン。
- 一般的には、目を通す、精査する、走査する、などの意味。
- とくに現代では「機器を使って対象物の情報を詳しく、素早く読み取る」行為を指すことが多い。その際、対象がもともと放っている作用(色や熱など)を読むやり方と、対象周辺にわりあい無害な作用(電磁波や音波など)を当ててその反射を読むやり方がある。前者の代表例が航空写真。後者の代表例がレーダーやソナー。
- かつ、スキャンという語は「対象の生データを採る」段階だけでなく「採れたデータを簡易的な分類・分析にかけ、実用的な情報を抽出する」段階まで含んでいることが多い(たとえばレントゲン撮影は当然スキャン行為。だがお医者さんが診断のため、その写真を精読することも一種、人力的なスキャン行為。現実問題、無差別的な情報収集にはその後のフィルタリングが付いてまわるもの。スキャンという語は「計測・データ入力」だけでなく、その後の「判断・利用法」をも示唆する)。
- 銀河をまたにかけるSF作品では、未知の何かに出会うシチュエーションが少なくない。が、いちいちサンプル採収して研究所へ運んで実験結果を待って…とやっていたら、行動が遅れるうえ、組織内に危険物を取り込むリスクが生じる。相手が知的生命だったら政治的な禍根に発展する恐れもある。ので、最前線には小型の観測機器とデータベースを持たせ、つど簡便な非破壊検査とパターンマッチングから、現場で大筋の判断を下せるようにしてある…そんなシステムがまま登場する。作品によって名称や仕組みは異なるが、そうした簡易分析機はよくスキャナーやアナライザーと呼ばれる。
- 本作に出てくるスキャナー類も例にもれず「情報を採るための観測機器」と「採った情報を整理するコンピューター」で成立しているようだ(いわば目と脳)。前者の多くに個々の装置を用い、後者の多くはエクソスーツの処理能力で補われているものと思われる。
世界[]
- せかい, world(s)
- メインミッション序盤「星々の中で独り」でHUD右下ヒント表示にこう書かれる。
- この世界や他の世界で「アルテミス」の手がかりを探す
- 日本語としては違和感がある…「この世界じゃない世界って何処さ!?」と問い返したくなる文だが、これは「world」を直訳したもの。「この星系内の別惑星か、近くの別星系をあたってみましょう」と伝えている。
- 共同探検でもしょっちゅう同様の、据わりの悪さに戸惑わされるかもしれない。けれど実質的には「宇宙の一角」と言っているだけだ。ゲーム上・具体的には、だいたい星系を、たまに惑星を指している。
世代[]
- せだい、Generations,Gen
- 通常時にでは死亡後の再開時に、共同探検#7では死亡時のメッセージ(名言が表示されるところ)に入っている単語。
- どちらも日本語表記では「世代」となっているが、共同探検#7では、英語では「LOOP RESET」と表記される。
- 通常時の再開時には「世代XX (死因)」というメッセージなので勘違いしやすいが、「世代XXは◯◯で死んだ」というニュアンス。ゲームスタート時は世代1で開始する。
- ゲームモードが「パーマネント・デス」や共同探検#7でなければ次の世代から再開ができる。
- プレイヤーキャラクターは、世代交代時には所持品こそ失うことがあるが、記憶や記録は消えない。反復によるものだろうか。
- 旅のマイルストーン#余談にあるが、没データとしてこの世代回数を重ねることで獲得できるマイルストーンがある。
- 一般的に使われるものは、「◯◯世代」という用法。「氷河期世代」や「ゆとり世代」など特定の年齢層を指して使われる。最近では、1990年代中盤から2010年代生まれの若者のことを「Z世代」と呼ぶことが多い。
- こちらの用法はネガティブなニュアンスも強く(特に前者二つは)、安易に話すことは控えたほうがいい。
ターミナル[]
- Terminal, Terminus
- 「終端の、末端の、終点の」という意味。たとえば「終末期医療」は別名「ターミナルケア」。
- 鉄道の駅も指すが、ふつうの駅はただの「Station」。終着駅が「Tarminal Station」で、略して単に「Tarminal」とも呼ばれる。
- このように、交通や通信や時系列の、大規模な端っこに着眼している語。つまりターミナルと呼ばれるものには、その手前や奥がある。システム外との接点と見なすこともできる。人間がコンピューターシステムへアクセスするための「端末」も「ターミナル」と呼ぶのはこのため(直接的な操作盤はターミナルというより、コンソールやコントロールパネルなどと呼ばれやすい)。
- 作中、生命体の建造物に用があるとき、そこにある端末を目指すのも同じ理由。本当のターゲットは施設の奥にあるのだが、プレイヤーとしては端末を介して目的物に触れようとしている。
- ほか何かと「銀河貿易ターミナル」「星間ターミナル」「基地ターミナル」「スペシャリストターミナル」「ホロターミナス」と出てくるのも同様のニュアンス。端末の先には詳細な機能が編まれているものの、さしあたっては端末だけが利用者の向かうべき場所であることを示唆している。
- どれも中世ファンタジーのゲームであれば、店主や運転手へ直接話しかけるシーンだろう。だが本作はSFなので、多くの施設は無人化されている。サービス利用者は施設の端末にアクセスし#インターフェースとやりとりする。
多元宇宙[]
- たげんうちゅう, Multiverse
- 複数の宇宙が存在していること、そのさま。…をどう定義しどう扱うのかによって、多くの違った呼び方がある(並行世界、パラレルワールドもそのひとつ)。呼称について詳しくは→多元宇宙論
。
- 本作の作中世界は「各プレイヤーの体験する宇宙」と「どのプレイヤーも体験できない伝承の中だけの宇宙」を主な舞台とし、ほか「伝承もとぼしい謎の世界」や「作外」までも存在をほのめかす作りになっている。何でもアリか! とツッコミたくなるところだろうが、ことはそう単純ではない。
- たとえば、そっくりな宇宙が2つあったとする。だがその2つは、3次元空間がそっくりなだけで、5次元や11次元では全く違った様相をしていたら。3次元向きの認識力を持っている地球人類には、自分の世界のことであっても、その差をすぐには把握できないだろう。知的生命体の生活感覚では、宇宙が複数あろうが、それらが交ろうが、すり替わろうが「ここは昨日と同じ#世界のはずだ」という立場からしか考えを始められない。
- たんに「別の宇宙が無数にある」と言うと、まるで同じ時刻の違う場所に別世界があるイメージを浮かべやすいだろうが、そんなスケールでは話は収まらない。多元宇宙という考え方は、広義には「それは同じ『宇宙』と呼んでいいものなのか否か」のギリギリまで射程に入れにかかる。本作宇宙の様相は、その無節操な有効活用っぷりであり、無謀な大格闘っぷりでもある。
- #イテレーションという語でも指されているように、本作の宇宙は、同時並行的にあるだけではないようだ。もっと上下や前後の次元にまで、複雑に入り乱れた構造を垣間見せてくる。プレイヤーに理解できる程度の並行さは、じつは作中世界の一端にすぎない。
魂[]
- たましい, Soul
- アルテミスミッション等で取り扱われる、宇宙探検らしからぬ単語。
- 日本語では霊、念、霊魂、魂魄などとも言う。#神と同じく、知的生命体が「なぜ、どうして」を突き詰めてゆくと辿りつく仮定のひとつ。「生きものは身体(物体)とは別の次元でも存在しているのでは」と考えた場合の、その「物体じゃないほう」。人間の意識や本能について、科学的な解釈ができなかった時代には説得力をもって用いられた。たとえば精神疾患の一種を、獣の魂が入り込んだから、と捉える「狐憑き」など。
- 「肉体の死後や意識の消失後も、魂という存在は続く」とする仮定は、生命活動を(個人や生活にとらわれない)長大なスケールで見つめる世界観をもたらす。よって魂という概念はさまざまな宗教に組み込まれた。自然崇拝や先祖崇拝にリアリティを与えたり、霊感や尊厳に結びつけられたり、原罪・輪廻転生といった道徳観を支えたりした。
- 現代では、一般的・非宗教的に「魂」と言った場合「有機生命体に欠かせないもの」のニュアンスを大前提としつつ「肉体でも精神でもないもの」「非科学的で明言できないもの」を漠然と指す。言い換えるなら「各自が持つ、誰にもわからない、あるともないとも言えない、各自そのもの」。実質的に文脈次第で、気運や自由意志、矜持や自尊心、良心や独知、身体記憶や胸騒ぎとほぼ同じ意味合いで使われることが多い。
- 本作における魂は、この個人宗教的・無意識的な意味合い(当人ではない当人の総体)と、幽霊・生霊・残留思念のようなオカルト現象(もういない者へのポインタ)とを、だぶらせて指したものになっている。ようは「一度きりの使い捨てではない」というニュアンスが強い。
- 作中世界において魂は、各個体の死後や転生後も残りうる、物理現象の一種とみなされているようだ。実際プレイヤーはトラベラーの墓で死者の幻影にアクセスできる。ただし作中、魂の取扱いを行ってみせる者はナーダと一部のトラベラーのみ。一般的な技術・技能ではないらしい。なので物騒な売買市場があったりはしていない。
- なおアルテミスミッション「時のパターン」によれば、個という概念が薄そうなコーバックスでも、各個体に魂はあるそうだ。個々の人格が消されると同時に回収されて、次世代のもとになるとのこと。そう信じられているだけなのか、本当にそんな機構があるのか、どちらなのかは謎。
ディスカバリー[]
- Discovery
- ゲーム画面としての「ディスカバリー」タブについては → ディスカバリー/オプション。
- 「発見」という意味。解明や発明といった熱っぽいニュアンスを帯びることもなくはないが、もっと端的に「(新たなものごとを)明らかにした・見つけた・出会った」と表すのに向いている語。
- 星系移動時、日本語で「新しいディスカバリー」と表示されると物々しく大袈裟な感じを受けるかもしれないが、じつは英語原文では「First Contact」。ほんとはSFらしいサラッとした文言なので、動揺するにはあたらない。
- また日本語で「発見」と直訳で捉えると「もともと生命体がいて知られているはずの星を自分が新発見した、って何だ?」と妙な心地がもたげかねないが、本来の趣旨は「プレイヤーたちにとっての新発見」であり、支配種族やデフォルト名はさほど問題ではないのだと暗に伝わってくる仕掛けになっている。
- それらプレイヤー達の発見や命名を仲介する、非同期マルチプレイ要素の公式オンラインデータベースについては → #オンラインディスカバリーサービス。
重複なし[]
- ちょうふくなし, じゅうふくなし
- ヴァイキーンやコーバックスの地上施設へ侵入し、#ターミナルを調べた際にしょっちゅう出てくる語。
- ヴァイキーンの場合、英語原文ではなんと「Alert」(→言語:ヴァイキーン)。意味は「警告、警報」。エクスクラメーションマークつきで連呼されるのはこのため。
- コーバックスの場合、英語原文ではなんと「Experiments」(→言語:コーバックス)。意味は「実験、知識や経験を求めての試み」。ちなみに複数形ではない「Experiment」のほうは素直に「実験」と日本語訳されている。
- …どうしてこうなったのかは謎だが、わかってしまえば本作らしいすっとぼけた味わいがなくもない。「わたしは -kzzkt-」と名乗るkzzktさんや、唐突な結句「コンソー」とともに、日本語プレイヤーの印象に残る言葉。
帝国[]
- ゲックの伝承に出てくる語。大昔のゲック「はじまりの民」が築いた、複数の星系にまたがる巨大な支配体制のこと。母星はバラロンという名前。
- …とも読めるが、じつは別の意味にも読める語。「古代の遺跡」のひとつにこう出てくる。「-{{ ゲックのはじまりの民はいわば アウターエッジに天災をもたらす存在である。帝国は滅び、惑星は崩れ去り、銀河がひれ伏す。 }}-」「-{{ 我々の名に震えよ。我々は全能なるゲックなのだ。我々の支配に刃向かう者はいない。 }}-」。ほか境界エラーログのひとつ(ネタバレ)でも、帝国はバラロンと並べて、別に記されている。
- まに受けるなら。バラロン帝国がさかえる前の#アウターエッジには別の帝国があり、のちバラロン帝国に滅ぼされたと考えられる。作中の時代では3大生命体の3すくみまで淘汰されているが、過去の時代にはもっと様々な文明もあったのだろう。
- この帝国そのものではなさそうだが。廃墟ログ(ネタバレ)のいくつかでも、現行の3大種族とは全く別の文明について少し語られている。
テクノロジー[]
- Technology
- エクソスーツの音声「テクノロジーを#リチャージしました」でおなじみの言葉。
- 本作では科学技術で作られたモノ全般を言う。エクソスーツや宇宙船に搭載する機能コンポーネントもテクノロジーだし、精製機のように持ち運べるものも、惑星基地に設置する設備もテクノロジーだ。
- 実体の有無は条件ではない。たとえばアイテム作成法の知識も、科学技術的なひとつの品とみなせる。ので「○○テクノロジー設計図テクノロジー」なんて言いかたも出来てしまったりする。それを「○○テクノロジー」と略すこともでき、こうなるともうモノなのか情報なのか曖昧になる。逆に言えば、モノも情報もどっちも指す・指せる言葉。
- 初心者プレイヤーを混乱させがちな概念だが、科学と魔法の区別がつかないレベルの本作世界らしい言い回しでもある。わかりにくければ「そこらで拾ったり買ったりできる程度のアイテム(天然資源や遺棄物)ではない品」「科学的に手のこんでいる品」とでも思っておけばいい。
- 現実の英単語としても同様で、道具とも知恵とも製品とも言えない、巨大で曖昧な概念として通用している。詳しくは→テクノロジー
。
テラモン[]
- Telamon
- 現実一般には「テラモーン」とも記される。もとはギリシャ神話のある人物名。のち色々な名称に転じた。詳しくは→Telamon (曖昧さ回避)
。
- うちひとつの意味が「建築物を物理的に支えている柱または男性像」。これは「アトラス」とも呼ばれる。詳しくは→アトラス (建築)
。本作に登場する「テラモン」という名は、これに由来するものと思われる。
- 本作では、称号解放条件のひとつに「テラモンの目を通して見る」という文言がある。境界エラーの#ログでは、トラベラーと対話する「テラモン」なる人物の記録がある。
- またテラモンという名称は、v3.8 Sentinelにて追加されたミッション「金属の痕跡」にも出てくる。このミッション中あるモノは、プレイヤーのことを(「トラベラー」と認識しつつも)なぜかしつこく「テラモンじゃないテラモン」と呼び続ける。またそのモノは「服にだって名前がある!」と突拍子もないことを言う。そして「あなたが知るはずはない」とも言う。
- ところでニューゲーム直後、プレイヤーに「アトラスシステムスーツの起動を開始しています」という音声通知がされる。トラベラーのエクソスーツは、アトラスと強く結びついている特殊なもの。本作は総じて、アトラス、トラベラー、エクソスーツという三者の共謀または相互監視によって展開されている。テラモンもこの当事者と言って差し支えない。
- 余談だが、OS(の一種Unix)関係や古代ギリシャ関連では、神・ユーザーにかわってこまごまとした雑事をこなしてくれる精霊的な概念を「Daemon(デーモン, ディーモン, ダイモーン)」と呼ぶ。これは悪魔・鬼を指す「Demon(デーモン)」の語源でもある。
当局[]
- the system authorities
- 作中、海賊関連で出てくる語。防衛通信システム(Defence Chit[英語wiki])のフレーバーテキストや、「ディスカバリー/オプション#ガイド」の「戦闘:無法者の星系」説明文など。
- 別名「主要当局」「地方星系当局」「海賊対策当局」。プレイヤー目線で言えば、一般的な星系を監視しているセンチネル迎撃機の即応部隊。海賊行為を察知して現れ、加害者側の宇宙船を攻撃する。イリーガルなアイテムの持ち込みが罰される「規制区域」の設定・監視も行っているらしい。
- プレイヤーキャラクターの過失にはすぐ駆けつけるが、NPC同士の宇宙戦闘(貨物船#スペースレスキュー)には全くの不介入だったりと、どういう仕組みになっているのか謎が多い機構。なお#小惑星の破壊はおとがめなし。
- 各星系に属する警察力ではあるが、各星系の支配種族が運営しているわけではない模様。自然現象じみて、あちこちに気まぐれに居ついているセンチネルの一種、という認識でよさそうだ。しかし宇宙ステーションはこれを味方として呼び出すことができるようで…特定の協力者なのやら公平な第三者なのやら、なんとも解釈が難しい。まだ明かされていないが「この宇宙では、いつ誰がどうやって宇宙ステーションを建ててきたのか」という謎と表裏一体の関係にあるものと思われる。
- どうあれ、地上でのセンチネル軍と同じく、言い訳もワイロも通じない、逮捕状も裁判も存在しない、問答無用の鉄拳制裁サービスということだけはハッキリしている。
友達[]
- Friend
- 場面によっては「友人」「友」と訳されていたりもする。
- 作中、ゲックが他者へ呼びかける際によく使う言葉。作中時代のゲックは商売人気質がしみついており、信用を重んじ、自分も相手もトクする行動を基本原則としている。そのため初対面でも第一声から「友達」扱いがマナー。
- 日本語では「遊びや相談を行いやすい、他人との良い関係」のことだが、英語ではそれ以外にも「味方側」の意味合いがある。たとえばゲーム関係だと、敵機は「Hostile」、友軍機は「Friend」と分類されていることがよくある。日本語で「トモダチ」と言うと何だかホンワカした調子に聞こえるが、じつは場合によっては結構シリアスな語。軍事や経済や外交において、身内ではない勢力を「敵ではない」と言い切ってしまうには相当な確証か覚悟が要る。さもなくばただの社交辞令。
- 作中世界から現実世界に対してそもそも誤訳されている語なのだとも、そこから日本語訳でさらに誤訳されている語なのだとも、誤解を招く作用こそがこの語の主機能なのだとも取れる、受け止め方がとても難しい単語。作中「友」と出てきても、それがどの程度の友好関係なのか、つど疑って読むぐらいがちょうどいいかもしれない。
- ある場面において、スペースアノマリーのポーロはこの語を痛切に訴える。「だが友よ、信じてくれ!」「お前は友なのだ!」と念押しして叫ぶ。ゲックの商慣習から言っているわけではないのだと、言葉の伝わらなさを嘆くかのように。
トレード[]
- Trade
- 作中、アイテムの「使用用途」部分によく表示されている言葉。一般的な日本語のゲーム作品において、カタカナで「トレード」とあった場合は、通常の「売買」ではない別のシステム(ユーザー間での交換とか)を指していることが多い。
- だが本作の場合は原義通り「取引、交換、売り買い」の意味。作中市場へ手放すのが主な使い道だ、と示しているだけ。特殊な場面で使えるという意味ではない。
パターン[]
- Pattern
- ナーダがしばしば使う表現。「パターンであり正当だ」「パターンを見つけろ」「自分のパターンに従え」など。文脈から察するに「行動パターン」あるいは「(トラベラーが取りうる)各自の生き様」とでもいうような何かを指しているようだ。一般的には、型、類型、模様や柄、様式や繰返しのこと。日常やゲーム関連でパターンといった場合、単調さの指摘などネガティブな意味合いを含むことも多いが、ナーダはこの語を肯定的なニュアンスで使う。
- たとえば、スペースアノマリーで受けられることがあるサブミッション「X体のモンスターを倒す」の一種にはこう書かれている。
- 「モンスターのパターン」「万物はパターンなのだが、その中には他のパターンを妨げて蔓延するものが存在する。廃墟の周囲に群生する囁く卵の蔓延は警戒すべき事態であり、宇宙全体にわたって幾度となく繰り返し確認されている。ナーダとポーロからトラベラーへの要請は、この不気味な繁殖地を調査し、モンスターの巣を排除することだ。」
- いわばナーダは、生態系・文化・知性などなど、あらゆる現象・活動に言いうる事柄として「パターン」という概念を見取っているようだ。「運命」「法」といった神がかり的な形容しないあたりに(コーバックス出身だがアトラス信仰を持ってはいない)彼らしさが現れている…とも言えるが、ラベルと態度が違うだけで、どれでも中身は老子の「道」みたいなものとも言える。
バトルガス[]
- battle gas
- ヴァイキーン関連で、まれに出てくる語。別名「シャウト増強剤」「ウガァウガァ」。v1.5で廃止されたアイテムだが、一部会話シーンの小道具として、テキスト表現としてはわずかに残されていた。のちv3.85で新アイコンの新アイテムとして復活した。
- それらのテキスト内容を総合すると、これはヴァイキーンの戦士が、ぐーっと吸い込んで、戦意を高めるために使う品のようだ。身体的により良い咆哮をぶちかませるようにするものであって、精神的に作用するわけではなさそうなのだが…。薬剤としての意味はなくとも、使えば勇ましい気分になれる、ということだろうか。
- 現実世界における精力剤みたいなもの、というよりは、自他の本能を刺激して集団に捨て身を喚起させうるヤバさがあるらしい。…ゲックにとってのゲックニップや、コーバックスにとってのマイクロプロセッサーもだが、どうもこの世界の知的生命体は「自分へドーピングすることで(自身に機能するというよりも)他者に影響をもたらす」文化を持ちがちなようだ。上げ底の乱用は不正・不道徳とみなされ、それなり#当局が罰してもいるようだが。
ファブリケーター[]
- Fabricator
- 加工業、製造業者、組み立て人、作製機といった意味。「fabrication」は製作、製造、でっち上げといった意味。現実的には設計や素材確保の段階も含むことがある。
- ようは、単に作るとか働くとかではなく、素材を精巧に組み立てて品にして出してくれるトコ、という、工程や技術力や入出力っぷりを強調しているニュアンスの言葉。
- 作中この単語は、製造工場や遺棄貨物船の#ターミナルを操作したときのテキストに出てくる。端末の先で、この世界なりの自動生産レーンだか3Dプリンターだかが動いているのだと示している。
星流し[]
- ミッションボードにて受注できるミッション文とフリゲート派遣ログではそれを指す報告である。
- いわゆる島流し。ミッション「死してなお恨みを晴らさん」では、文中にて「星流しにした連中の首に賞金を懸けることを要求している。」と記載されており、フリゲート派遣ログでは、「海賊のクルーは近くの惑星に放り出した。」と遠回しな表現となっている。
- 星流しにされた者の顛末はというと…同ミッション内の文では「海賊団の手で危険な星に1人取り残されたクライアントは死亡したと思われるが」とあるので作中世界でも現実世界と同等かそれ以上にエゲツない行為であるようだ。
マルチソード[]
- Multi-Sword
- 宇宙ステーションなどに滞在している、NPCトラベラーのひとりが抜いて向けてくる(と主人公による地の文で説明される)謎の武器。銃のようなマルチツールとは違い、刀剣のような構造をしている道具と思われる。テキスト上での登場ゆえ、具体的な形や大きさ、用途や価値などは不明。なおそのトラベラーは、騎士のロールプレイをしているかのような古風で形式ばった物言いで「貴公の主は誰か」と問うてくる。
- プレイヤーに経験できる要素だけが、作中宇宙の全てではない、と示している一例。似たような事例としては、捨てられた宇宙船のビーコンから、通常プレイではありえない複数人乗りの宇宙船について語られる場面なんてのもあったりする。
- 一般的なRPGであれば、無意味な思わせぶりだとしてプレイヤーのひんしゅくを買いかねないテキストだろう。だが本作では舞台の規模が大きすぎるせいか、ありうる変わったエピソードのひとつにすぎないものとして、プレイヤー達に軽く受け止められている。
モジュール[]
- Module
- 当Wiki内では、とくに補足がない限り、だいたい「アップグレードモジュール」を指している。
- 現実、一般的な用語としては、あるシステムにおいて、ある機能を担う、ひとまとまりのこと。と言うと「パーツ」「部品」と同じに聞こえるかもしれないが少し違う。「モジュール」という語は、それが「構造的な部分であること」よりも「高度な機能単位であること」に力点を置いている表現。たとえば国際宇宙ステーション(ISS)に繋がっている追加の区画は、その用途によって「○○モジュール」と呼ばれている。
- 主たるシステムに従ずるいち部分であり、かつ、独立しているひとまとまりともみなせるもの。なので、ごっそり分離や交換してしまえることを匂わせている表現でもある。
- 拠る主システムなくして成立しうるものは、モジュールとは呼ばれにくい。モジュールは、それ単体で完結しつつも、主システムに組み込んで使うもの。ゲーム中、基地の飾りになる建築パーツを「装飾モジュール」と呼んだりするのはこのため。単独でも置けるパーツではあるが、本来・想定上の役割としては、基地の一部として装飾という機能を担わせるもの、という言いかたをしているわけだ。
- なんだか回りくどい話のようだが、本作がSFであり、装備や建築の制度が整っている様子を、ムードを盛り上げるべく示してくれている。
容器[]
- Vessel
- 作中、日本語テキストで非常にごくまれに、宇宙船(Ship, Starship)を指して「容器」と言っていることがある。日本語では缶もビンもコンテナもハウジングも容器にあたるので、ちょっと絵的に意味を連想しにくい。
- これは「Vessel」の訳。英語では「(小舟ではない)船」をこうも呼べるのだが、この「Vessel」という語の一般的な意味が「容器」。
- を日本語に直訳されても困るだろうが…そもそも見立てでもあって…間違いではない。日本でも伝承の「うつろ舟、うつぼ舟」はお椀やタライのイメージで扱われてきた。車でも船でも飛行機でもない小型の乗り物を、人はまま容器やカプセルのイメージで呼ぶ。
- 余談だが、本作「宇宙船」のフランス語表示は「Vaisseau」。船という意味。
レイライン[]
- Leyline
- 遺跡群が直線的に並んでいるさまや、その線のこと。超常現象・オカルトな文脈において使われることがある語。詳しくは→レイライン
, ランダムに配した点がなす直線
。
- 本作では、アルテミスミッションでのセンチネル研究や、エクソクラフトエンジニアでのヴァイキーン史研究において登場する語。前者ではポータルの脈動を追おうとし、後者では戦兄弟ナルの記憶を伝えるモノリスの情念を追おうとする。
- どちらでも、図形として導き出される線というより、目に見えないエネルギーの流れをさして「レイライン」と呼んでいる。一部の装置または能力者にのみ検知しうるもののようだ。日本語でいう気脈や龍脈のような概念だと思えばわかりやすいかもしれない。
- とくにポータルや遺跡は、「ポータルレイライン」と呼ばれる、通常は不可知なネットワークを張っているらしい。モノリスやプラークが生命体に属するもののようでいて、どこかアトラス直属のものらしくもある、そんな二重性を説明できる理論でもあるのかもしれない。…が、レイラインは唐突な単語として出て消えることが多く、具体的な描写はほぼされないため、詳細は知れない。
ロイヤル[]
- Royal
- 王の、王室の、高貴な、プレミア感があるもの、といった意味。日本語ではかつて「ローヤル」とも読まれた。
- 本作関連では「外来種(#エキゾチック)タイプの宇宙船」や「外来種タイプのマルチツール」を指す表現。優美なデザインと万能ぎみな性能が特徴。
- この表現はプレイ中、日本語テキストとしては出てこない。もとは本作の内部データにだけ記されていた言葉。のち公式パッチノートやユーザー動画等において、上記、外来種タイプ品の通称として使われるようなった。
ログ[]
- Log
- UIとしての「ログ」タブについて詳しくはこちら→ミッション, ディスカバリー/オプション#ログ。
- 記録・忘備録のこと。観察記録のことも指さないわけではないが、自分についての活動記録を指すことが多い。履歴から自動的に生成されるものもあれば、日記や航海日誌のようにほぼ手動で書かれるものもある。
- 作る意味はふたつある。
- ひとつは未来の自分のため。経験や記憶は、金庫に保管できるものではない。後日また振り返りたければ、文や図で表現しておくしかない。経験や記憶そのものにはならないが、将来の負担軽減にはなる。
- もうひとつは、いずれ読むかもしれない他者へのため。事故が起きた際、その原因解明や再発防止を考えたとき、事故当事者からの情報はとても大きな手掛かりになる。実際、大型船舶のキャプテンには航海日誌をつける義務がある。大型の旅客機には機体や通信の状態を自動記録し続けるフライトレコーダーという装置が載っている。
- 本作内では、最序盤の気密シールから、深海の夢といったエンドコンテンツまで、幾度となく触れ続けることになるもの。旅の貴重な糸口となってくれる。
6度[]
- 「#16」とはまた別に、本作世界観の根幹にあるらしき数。「記憶」の端末ログや「境界エラー」の端末ログにて「6度目の試行(On the sixth attempt)」「6度の懇願(six cries)」と登場している。いっけん無関係に思えるヴァイキーンの伝承でも、わざわざ「6度目の叫び」と出てくる。また、何度か叫ぶという行動はアルテミスミッションの最終盤にも現れる(しかもその際、ある人物は「もう一度叫んだら引き返せない」などと、あらかじめカウント数の機能を知っていたかのような物言いまでする)。
- テキストを総合すると。遠い昔、作外世界で悲痛な何かが繰り返されたのち、6回目で新展開(もしくは解決または破談?)を引き起こしたらしい。詳細は不明だが、そのオリジナルの出来事は、作中世界でもフラクタルに再演されてしまうほど、この宇宙にとって重要な一件だったようだ。「6回叫ぶ/叫ばれること」や「その直前の5回で止めること」は、作中宇宙の#神に刻まれている原体験、刷り込み。もしくはトラウマみたいなものなのかもしれない。
本作独特の単位[]
ここでは作中に登場する単位について解説していきます。現実にも使われているものや由来がわかっているものは、その紹介も入れています。
ゲーム内の通貨やトークンの機能については、トレードをご参照ください。
ly[]
- light-year, LYs
- 光年(こうねん)。現実にある距離の単位。「光が1年間で進む距離」に近い値。言い換えると「星の光が1年後になってやっと見えるほどの遠さ」。
- 1光年は約9.5兆km。地球を約2.36億周ぶんというとんでもない距離だが、「光速不変のモノサシ × 1年間という地球人類の生活感」であり、もののたとえとしてはイメージしやすい。そのため一般向けに宇宙のスケールを表現する際よく使われる。
U(通貨)[]
- Unit(s)
- ユニット。通貨記号は「U」に横2本線の「
」。さらにそれを円で囲む表記もされる。
- 生命体種族を問わず全宇宙規模で使われている現金。プレイヤーが接することは無いが、銀行や株式市場のような仕組みもあるらしい。アルテミスミッションの一部でも少し語られるが、単なる数値に見えてそれだけのものではない。資源、暴力、知恵、欲望などを媒介する、世界を動かす共通言語のひとつ。
- 作中、硬貨や紙幣として表されることは一切ないので、電子通貨の一種と思われる。が、強引にふんだくられたり差し出されたりする描写もわずかにあるので、実体が無いとも言い切れない。物理的に残せるような形は無いが、奪ったり渡したりできるホログラムやバーコードならある、みたいな理屈なのだろうか…。とにかく、よくわからない謎のおカネ。
- 信用や発行などの原理も全く不明。とはいえ、プレイヤー所持金の入出力はエクソスーツが担ってくれており、使用に困ることはない。
U(距離)[]
- Unit(s)
- ユニット。お金の「ユニット」となぜか同じ呼び名になっている。由来は明かされていない。
- ゲーム内の表示は大部分が大文字の「U」。しかし日本語の慣例としてスペースを空けずに「300U」と記すと読みづらいため、当Wiki内では各編集者の判断で、まま小文字の「300u」といった表記にしている。公式日本語訳としても、共同探検の一部マイルストーンなどにて小文字で書かれることがある。大文字であれ小文字であれ、意味は同じ。
- 10uは、ベーシックパーツのフロアパネル2枚弱になる。かなり大雑把な言い方になるが、実際のプレイ状況としては半歩で1uぐらいに思っておけばいいだろう。
- 本作開発元の『Hello Games』はイギリス(連合王国。UK)の会社。イギリスでは1フィートが約30cm。と考えると、プレイヤーのお国柄によっては、意外と直観的にわかりやすい単位だったりするのかもしれない。
- なお惑星上を歩行している時のHUDは、マーカーまでの距離が1,249uを超える場合、表示が距離表示ではなく、到達予想時間表示へ切り替わるようになっている。プレイヤーは超長距離を物理的には把握しきれない(時間的な感覚に切り替えて捉えるしかない)という、宇宙旅行らしいスケールの設計になっている。
kP[]
- キロパワー。惑星基地に利用する電気エネルギーの単位。詳しくは→電力設備の考察。
- なお、ゲームプレイで意識する必要は薄いが、ゲーム内で2つの意味で使われる上に表記揺れがある。
- 生産・消費する1秒あたりに電気エネルギー (kP, kPs, kP/s)
- 電気エネルギーの総量 (kP)
-
- 現実の J (ジュール) や Wh (ワット時) に相当する単位。「こちらのkP = 前者のkP × 時間(秒)」として、電池の蓄電量として用いられる。
- 厳密に考えようとすると紛らわしいが、おおらかな心で電力の単位と思っておけば実プレイ上の問題は出ないだろう。
- ちなみに、現実の実用としては歴史的経緯から cal、J、Whなど単位が乱立気味だが、本作では「kP」で統一されているので単位変換は必要ない。
ks[]
- 距離の単位。読みは不明。星系内の宇宙空間にて、遠くの惑星へ照準を向けると表示される。
- 1,000ksは、1,000,000u。桁が膨大になったとき、それを3桁ぶん縮めて表すために使われているようだ。ようはキロユニット。なぜ表記が「kU」ではなく「ks」なのかは謎。
- 余談だが3D表現の都合か、宇宙空間にも表示限界はあるようで、およそ4,800ks以上離れた地点の惑星は肉眼上から姿が消えていく。レーダーやマーカーは依然として映るので、そのまま宇宙で迷子になったりはしない。
Sv[]
- シーベルト。現実にある単位→シーベルト
, 等価線量
。
- 生きものが放射線にさらされた(被曝した)場合の、悪影響について考えるための単位。本来は弱い放射線を長時間または何度も浴びた場合に限り使用するが、強い放射線を短時間に1度だけ浴びた場合にも不適切ながら流用されることがある。いずれにせよ、素人が安易に扱ってよい単位ではない。
- 主に、長期的な影響を計算する際に使われる。また、「自然放射線」により誰もが常に影響を受けていたりする。
- ウィキペディア日本語版によると、地球上の一般的な生活において「1 Sv」といった値に関わることはまずないそうだ。人間が全身に放射線を浴びた場合、「2 Sv」では5%が、「4 Sv」では50%が、「7 Sv」では99%が死亡するとのこと。
- 現実的にはこの単位は、放射線や放射性物質に関わる者が、自分の年間被曝量をmSv(ミリシーベルト、千分の1シーベルト)やμSv(マイクロシーベルト、百万分の1シーベルト)といった極小刻みで計算・管理するために使われる。
- 一般的には、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震
の二次災害である福島第一原子力発電所事故
の報道にて認知度が上がった。当時は、東日本を中心に連日「放射線量」の値が報道されていた。当時の参考記事(外部リンク)
- ゲーム中、壊れた貨物船にある貨物コンテナを開けると「3.5 Sv」などと表示されることがある(出ないこともある)。ほかに登場する場面はなさそう。意味がわかると相当怖い演出ぐらいに思っておけばよいだろう。
Tox / 毒 (単位)[]
- 作中で使われている有毒さの単位。以前は日本語環境でも英字の「Tox」と表記されていたが、v.5.0 より「毒」と表記されるようになった。由来は「Toxic(毒素、毒性)」と思われるが不明。現実には存在しない単位である。
- ざっくりぼんやりと危険性を示しているだけの指標。値が高いと何がどうなのかは具体的には描かれないため、毒の詳細は謎のままになっている。そのぶん得体のしれない恐さがある。神経ガスかもしれないし、強酸の雨かもしれないし、病原菌の霧かもしれないし、最強最悪の花粉症みたいなものかもしれない。もっと違う何かかもしれない。
- 危険防御システムが消耗しない環境では 5.0 程度。消耗が起こる有毒雨・沼地環境の惑星では平常 65.0 程度、嵐になると 100.0 程度になる。また、有毒のEXTREME環境では 95.0 程度、EXTREME STORM でも 110.0 程度となる。このほか、洞窟にいる危険植物のそばで噴射を浴びると、あっさり 200.0 を超える。
Rad / ラド (単位)[]
- 惑星上の放射線の強度を示す単位であり、惑星上へ降り立つとHUDの左下に表示される。以前は日本語環境でも英字の「Rad」と表記されていたが、v.5.0 よりカタカナで「ラド」と表記されるようになった。
- 危険防御システムが消耗しない環境では 1.0 程度、消耗が起こる放射線環境の惑星では平常 6.0 程度、嵐になると 11.0 程度、放射線のEXTREME環境では 10.0 程度、EXTREME STORMになると 31.0 程度となる。
- ちなみに、現実では放射線の吸収量の単位として使われていた (→ラド
)。しかし、ゲーム作品に出てくる Rad が現実と同じ意味で使われていることはまず無い[1]。
深度[]
- しんど, Depth
- 作中、プレイヤーキャラクターが海水面より下に潜ったとき、HUDの左下に表示される高度。「深度 0.0u」が海水面ぴったりの位置。
- ジェットパックのアップグレード次第かもしれないが、プレイヤーはだいたい1秒に4uほどを上下できる。
ソル[]
- Sol(s)
- 旅のマイルストーンで使われている単位。ミッション「深海の夢」にも出てくる。
- 1ソルは作中時間での24時間。昼夜1周。現実時間のほぼ30分。なおv4.08現在、作中時間の速さはどの惑星上でも同じ。
- 現実世界では、火星の一日(約24時間39分35秒)の単位として使われている。
ナノマシンクラスター[]
- Nanite Clusters
- ナノマシン群体。たんに「Nanite(s)(ナナイト。ナナイツ)」ともいう。作中アイテムについて詳しくは→ナノマシンクラスター。
- SF作品、とくに交換や成長が要点になりがちなゲーム作品において、リソースの一種としてよく出てくる言葉。一定量を費やすことで何にでも変えられる、魔法の万能物質として描かれていることが多い。なので物体ではあるが、重さや使用期限、保管方法などは無視して、単純にお金じみたカウントとして扱われがち。
- お金と違うのは、使用者が取扱い技術を持っているのであれば、取引相手を必要とせず、ひとりで実用できること。なのでその点でも、孤独なサバイバルになりがちなゲーム作品にまま登場している。
- なお本作のナノマシンは、プレイヤーキャラクターで直接実用はできない(抽出したり運んだりできるだけ)。専門家によるアップグレードモジュールの生産や、専用施設で受けられる宇宙船・マルチツールのクラス向上で使われている。コーバックスにとっては身体を流れる体液でもある。
- ちなみに現実世界のナノマシン技術は、必ずしも「極小の万能機械を科学技術で作り出し用いる」方向へは向かっていない。特定の治療を目指していたり、自然界から役立つ酵素や微生物を探して使おうとしていたり。機械だのプログラミングだのといった工学的な夢よりも、生物学や化学に近い地道な模索から、極小の生産加工技術を拓こうとしているところ。多機能なナノマシンの発明は何百年も先の話になるだろう。
トン[]
- tonne(s)
- 現実にはおもに質量・重さの単位。メートル法では1,000キログラムが1トン。
- 語源は「樽」。あまり日常的ではないだろうが、船舶の積載量、ひいては体積を表すのにも使われる。ほかにも核爆弾の破壊力(メガトン等)など、トンはさまざまな文脈で色々な意味になる。それぞれ基準が異なり、地域差もあるため、トン同士であってもそのまま読み換えられるとは限らない。
- 本作内では、アイテム「フリゲートの燃料」に用いられている単位。値は原材料である二水素・三重水素のアイテム個数そのまま。アイテムのコスト感覚と同時に、艦艇のパワフルさや燃料の濃密さをイメージさせている。
- 現代日本語の感覚そのままで読んだ場合、あの小さなエクソスーツに何千トンもの大重量が入りうることになり、なんとも恐ろしい。
一般用語[]
ここでは一般的なゲームにおける基本的な用語を解説していきます。
DPS[]
- Damage Per Second
- 単位時間当たりに与えられるダメージのこと。武器の性能を指す。1秒間に100ダメージの弾を100発撃てる武器は、1秒間で10,000ダメージ与えられることになる。これを2秒、3秒と当て続けることで線形的にダメージは伸びていくわけだが、途中で発生した熱を発散させたり、弾倉を交換する必要も出てくるだろう。その様な待機時間を含めて集計できれば、武器の優劣を考えるのに現実的な指標となるだろう。
- オンラインゲームでは、ダメージを与える人員の役割の名称としても使われる。というのも彼らはDPSによって使用するキャラや装備の性能だけでなく、プレイヤーの練度や運用の巧みさ、働きぶり、下手をすると人格そのものまでもがそれだけで評価されてしまうからだ。
アーティファクト(一般)[]
- Artefact(英), Artifact(米)
- 考古学では「人工遺物」のことで古代の人々が作り出した工芸品のこと。遺構(建造物)は含まない。
- また、その場や時代に合わない人工遺物を「オーパーツ(out of place artifact)」というが、アノマリーが横行する本作には無縁そうだ。
- ハクスラ系ゲームなどで、レア度の表記にてしばしば使われることがある言葉である。ゲームによっては、固有の強い効果を持つ装備を指すこともある。
オーバーヒート[]
- Over Heat
- 発生した熱が冷却性能を超えてしまい、利用可能な温度を超えてしまう現象。ガソリン車では常に冷却性能内の熱量に抑えて動力を維持するものだが、武器では上がった熱を冷ましながら使うことになる。
クールダウン[]
- Cool Down
- 撃ち続けて熱せられた銃身などを冷ますこと。連続発射し続けられないことにより、DPSが調整され、使いにくさとその習熟といったゲーム要素に繋がる。
- 冷ますという意味以外にも整理するという意味もあり、考えをまとめる時間などもこれに当たる。
状況再現[]
- 乱数調整の一種。ゲームによって方法は違うが、ようは同じ状況で同じ操作をして同じ結果を呼び出すということ。#乱数も参照。
- 本作で状況再現を行いやすい方法はその星系内にある、任意の外観の貨物船をすぐに出現させる方法。自身の貨物船に入り、宇宙船から降りたところのセーブをロードすること。ロード後にすぐに宇宙船に搭乗し発進したら、そのまま真っすぐにブーストだけして進み、貨物船が出現したらどの外観か確認しよう。再度、宇宙船から降りたタイミングのセーブをロードし、これを何度か繰り返すと同じ外観の貨物船が出るのが確認できる。
- 手動で行う以上、搭乗時のタイミングのズレが生じてたまに別の外観が出る場合もあるが、ほぼ同じ行動をしていればキッチリでなくても再現できるので貨物船の外観に関してはこの方法で楽に厳選ができたりする。
- 良いマルチツールが入手できる情報の説明文に、○○の惑星上でセーブを行い、ロードをする。というのも状況再現を用いた裏技。
フレーバーテキスト[]
- Flavor Text
- アイテム、コマ、エリア等につく、だが機能説明や性能表記などではない、ムード作りを目的としているだけの、ちょっとした添え書き。
- もとはトレーディング・カードゲームの用語。お笑い番組でたまにある「写真でひとこと」や、雑誌巻末にたまにある「吹き出しに入れるセリフを投稿」のたぐいと似ている。粋な小文をピシャッと合わせ読ませることで、状況や人物に奥行きを感じさせ楽しませる趣向。
- …なので。本作『No Man's Sky』のアイテム説明文やテクノロジー説明文は、純粋なフレーバーテキストではない。本作のものは、価値や性能よりも先に長々と表示されるうえ、ゲーム的に意味のない情報も重要な情報も混在している(品によって、雰囲気的なことしか書かれていなかったり、実用面にしか触れられていなかったり、両方だったり、入り乱れている)。そこに日本語訳の難解さも重なって、何かと本作の敷居を高める結果になってしまっている。
- 何が本気で何が冗談なのか、憶えるべきことが何なのか、ビギナーにわかりにくくなってしまうため、コンピューターゲーム作品でこういうカオスな使い方をしているケースは珍しい。なお『ボーダーランズ』『ダークソウル』など効果的に使いこなしてみせたゲーム作品もあるにはある。
- 余談だが、ゲームプレイ内で接することができる、攻略やかけひきに直接関係しない(=作中世界の過去や別側面を反映しているだけの)読みもの等は、フレーバーとはあまり呼ばれない。そうした要素は添えものではなく、世界を世界たらしめているロア(Lore:言い伝え、伝承)の一端と受け止められることが多い。
乱数[]
- ゲームのプレイ内容にランダム性を持たせる為に導入されるもの。
- 本作では、NPC宇宙船のクラスやアップグレードモジュールのインストール時、アイテムケース内で分析したものの結果、宇宙船を撃破した際に入手できるアイテムと様々なところで使用されている。
- 一例としては、アップグレードモジュールのインストールには荷重曲線が使用されており、後述の乱数調整も行える。
乱数調整[]
- 乱数調整の方法は、起動してからn秒後、n回◯◯を行う(ボタンを押す)など多岐に及ぶ。
- アップグレードモジュールの乱数には荷重曲線が使用されている。この乱数は当たり外れが激しい傾向があり、n回目のインストールで当たりが出現することが判別しやすい。
- 当たりがn回目で出ることを確認したらロードをして当たりが出る一つ前まで安価なCクラスのモジュールでインストールを行い、当たりが出現するタイミングでSやXクラスをインストールすることでナノマシンの消費や上位のモジュールを多く消費せずに済み、節約ができる。
- この方法は、ゲームによってはこの情報を知っているかどうかの情報格差が大きく、知らないプレイヤーへの不公平感があるために大っぴらに話すことは避けられることもある。
リチャージ[]
- Recharge
- 設備や武器のエネルギーや弾の補充をすること。必要なリソースをやりくりするサバイバル的なゲーム要素に繋がる。現実の銃が口径などの違いにより装填できる弾が違うように、設備や武器にあった異なるエネルギーが必要になる。
PvP[]
- Player versus Player
- プレイヤーキャラ同士の戦闘のこと。本作はデフォルト設定ではPvP可能になっている。設定で無効にできるのでお忘れなく。
PK[]
- Player KillingまたはPlayer Killer
- プレイヤーキャラを殺害する行為。もしくはそれ専門のプレイヤーのこと。
MPK[]
- Monster Player Killing
- モンスターを利用したプレイヤーキャラの殺害方法。ゲームの仕様を利用することでPvP設定が無効であってもモンスターの攻撃を誘導させて対象を殺害したり、ゲームによっては殺害によって発生するペナルティを回避したりする。なお本作にはPK・MPKを行った際のペナルティはない。
ゲーム技術用語[]
パッチノートには専門用語がそのまま使われてることが多く意味が分からないことも多い。調べたものについて記しておく。専門的な知識をお持ちの方、追記・修正いただければ幸いです。
DLSS[]
- Deep Learning Super Sampling
- nVidia GeForce RTXシリーズのTensorコアの機能でAIを利用してアップスケーリングを行う技術。アップスケーリングは画像データの解像度を上げる技術でアップコンバートや超解像技術と呼ばれる信号処理と同種のもの。DLSSでは解像度の低い画像と高い画像の差をAIに学習させ、内部解像度よりも高い解像度で出力できるようにする。ただし対応GPUを搭載する必要がある。本作PC版でv3.5 Prismsで対応した。v3.8 SentinelではDLSS2.3に対応した。
FidelityFX[]
- FidelityFX
- フィデリティエフエックスと発音する。AMDが開発したアップスケールリングやSSR等を含む様々なGPUの一連の技術を包括したもの。特にアップスケールについてはFSR(FidelityFX Super Resoluion)と呼ぶ。GPUオープンとなっておりAMD以外のGPUでも幅広く利用できる。本作PC版でv3.8 Sentinelで対応した。
HDR[]
- High Dynamic Range
- 表示装置の「輝度」を動的調整することにより、より肉眼に近いリアルな輝度を持つ画像を表示する技術。これに対して従来のSDR(Standard Dynamic Range)では表示装置の表示可能な輝度を基準に等分して表示してきた。これでは肉眼の動的な輝度調整が再現できずリアルな画像にはならない。例えばトンネルを抜けて明るい昼間の野外に抜け出た時、人間ならばまず風景が白飛びして眩しくて見にくい状況となりすぐに瞳孔が収縮して輝度が絞られて周囲が見えるようになるはずだ。つまり肉眼の輝度というのはSDR画像のように固定されておらず瞳孔によって絶えず動的補正をされているのだ。肉眼は自然界のすべての輝度が見えるわけではなく輝度のおよそ3割程度にフォーカスして見ているらしい。つまり表示装置も真の広帯域輝度表示を実現する必要はなく、広帯域輝度データの中で表示範囲を調整すればよいということになる。特別なハードウェアの性能向上は必要ないので比較的に安価に実現できる。これによってリアルな白飛びなども再現が可能だ。
V-Sync[]
- Vertical Syncronization
- V-Sync(垂直同期)は垂直同期信号を検出することで#フレームの出力タイミングを表示装置の画面更新に合わせる技術。
- 表示装置は画面左上から横一列ずつ#ピクセルを表示していく。この一列をラスターと呼ぶ、そうしてラスターを画面下部まで一画面全部表示し終わると、画面を消去してまた左上から表示を開始する。この繰り返しの中で画面を消去した何も表示していないタイミングをビデオカードに知らせるのが垂直同期信号である。
- V-Syncによってビデオカードの#フレームレートを表示装置の#リフレッシュレートに合わせることができる。しかしこれはゲームが十分な速度でフレームを描画できるのが前提の話だ。#ダブルバッファを利用しない場合、画面が表示されていない僅かな間に画面を更新する必要がある。
- この信号に同期してフレームを更新できれば描画中の半端なフレームが表示されることはない。つまり#ティアリングを防止できる。しかし同期が発生するということは処理に待ちが発生することでもある。つまり性能が抑えられた形になる。逆にV-Syncを無効化して画面の破綻を容認すれば#リフレッシュレートに縛られず表示性能や処理性能を限界まで発揮できるようになる。
- 余談だがかつては水平同期信号(H-Sync)も使われた。ラスター一本の表示毎に同期制御できても今となってはあまり利用価値はないが、2D時代のビデオゲームではラスタースクロール
という特殊表示など、ハードウェアの限界を超えた多彩な表現を実現するためのキーとなる技術だった。
- 余談だがかつては水平同期信号(H-Sync)も使われた。ラスター一本の表示毎に同期制御できても今となってはあまり利用価値はないが、2D時代のビデオゲームではラスタースクロール
フレーム[]
- Frame
- コンピュータグラフィックにおける静止画像のこと。
- コンピュータ画面や動画はこのフレームを1秒間に何十枚もの更新を行うことで連続した動く画面に見せている。
- ただし描画したフレームが表示装置にちゃんと表示されるかは、ビデオカードと表示装置の双方がうまく噛み合う必要がある。
フレームレート[]
- Frame Rate
- ビデオカードの#フレームの出力速度のこと。動画においては1秒間における#フレームの出力数のこと。
- 1秒間にフレームを60枚出力するとき、60fpsと表現する。fpsはフレーム/秒のことで文字通りの単位。
- 動画と違ってゲームの表示処理はビデオカードの性能や表示内容によって負荷が大きく変動するため#フレームレートを維持できないケースも発生する。
- これは#フレームを送る側の話であって、表示装置側の#リフレッシュレートとは異なる。
- 余談だが、動画の圧縮方法には静止シーンのフレーム数を減らすことによって容量を抑える可変フレームレート(VFR)という技術がある。映画やアニメの多くは24fpsで制作されており、特にアニメは同じフレームを3枚ずつ表示する実質8fpsになっている。ただし力を入れたシーンやCG制作では途中でフルアニメーションになることもあるし一般のテレビ放送は29.97fpsなので補完フレームを追加して変換したものが最終的なデータになっている。このような動画は不定期に同じフレームが続くのでVFRによる容量削減が期待できる。
リフレッシュレート[]
- Refresh Rate
- 表示装置における1秒間の画面更新周期。
- 1秒間に画面を60回更新するとき、60Hzと表現する。Hz(ヘルツ)は1秒間に周期的に繰り返される現象に広く使われる単位。
- #V-Syncの垂直同期信号もこの周期で発せられる。
- これは#フレームを受け取る表示装置側の話であって、フレームを送る側の#フレームレートとは異なる。
ティアリング []
- Screen Tearing
- ビデオカードの#フレームレートと表示装置の#リフレッシュレートが一致しない場合に発生する現象。
- 両者が一致しないと頻繁に描画途中の#フレームが表示されてしまうことになる。具体的には画面上部は描画中の新規フレーム、画面下部は前回のフレームとなって見えてしまう。この状態でもゲーム画面が静止していれば問題はないが、例えば左右に画面を旋回させるなどすると画面下部がフレームの遅れによって裂けたような破綻が起こってしまう。これをティアリングと呼ぶ。
- これを軽減する技術に#V-Syncや#ダブルバッファがある。
ダブルバッファ[]
- Double Buffer
- コンピュータグラフィックの初期の頃から利用されている技術で、#フレーム用のバッファメモリを2画面分準備し、片方を表示している間にもう片方に描画するという方式。描画が完了したら表示に使うバッファを切り替える。そして非表示になったバッファに今度は次のフレームを描画するという方式。
- フレームの描画中に発生する様々な処理による遅延から表示処理を切り離すことで処理を安定化し#ティアリングを低減できる。コンピュータグラフィックが高度になるにつけて重要度が増していった技術。
- 描画処理が遅れがちになると同じフレームが複数回表示されてしまうため画面がカクついたような状態になる。これをスタッタリングと呼ぶ。#V-Syncが有効の場合、60fpsが30fpsに落ちることになり激しいものになる。#V-Syncを無効化すればある程度は軽減できる。
トリプルバッファ[]
- Triple Buffer
- #ダブルバッファに加えて3番目のバッファを用意することで、垂直同期のタイミングに同期せずに描き込めるバッファを用意することができる。これによってロック待ちが軽減され処理速度が30%程度向上する。多くの場合#フレームレートも向上する。最近の多くのゲームでグラフィックオプションで指定可能になってきている。
- ただし3画面分のメモリが必要なことと様々な複雑な制御が必要になる。というのも描画から表示までに3フレーム要することから処理と表示の間にズレが発生し、また垂直同期とは非同期にCPU処理が先行できてしまうことから操作の受付から表示までのギャップが大きくなり操作性が低下することがある。結局せっかく非同期に処理を進められるのにCPU処理にある程度のウェイトが必要になってしまい、チューニングが必要になる。
- 激しく動く画面を滑らかにする画面効果の「モーションブラー(Motion Blur)」という処理は一度出力した画面を加工するポストプロセスのためにトリプルバッファが利用される。それと知らずに利用していることも多い。
VRR[]
- Variable Refresh Rate
- 可変リフレッシュレートのこと。一般的な表示装置の#リフレッシュレートは固定されている。これは初期の液晶技術ではCRT(陰極線管)ほど高いリフレッシュレートが実現できなかったためだ。現在はゲームの描画速度に表示装置側が合わせることも可能になってきている。しかし残念ながらVRR機能は通常の表示装置にはまだ備わっていない。
- VRR機能を実現するものにnVidiaのG-SYNCやAMDのFreeSyncがある。これに対応したゲーミングモニタを使用すると、#ダブルバッファ等なしでも#ティアリングやスタッタリングのない快適なゲームが楽しめるようになる。ただし対応しているグラフィックボードと規格が適合するゲーミングモニタが必要だ。
アーティファクト[]
- Artifact
- こちらは自然の中に意図せず人工的なものが現れてしまう現象のことで、要は信号処理などで発生したデータのエラーや信号のゆがみのこと。例えば色数を制限した状態でグラデーションを作ると色の変化の境目が見えてしまう。このように不自然にできた境目を「カラーバンディング(Color Banding)」や「バンディングアーティファクト(Banding Artifact)」という。前述のティアリングもアーティファクトの一種だ。
- 本作はそのような不自然なグラフィックが多かったがパッチたびに少しずつ改善しており、美しいグラフィックになってきている。もっともVR側はまだまだ改善が必要のようだ。
イージング関数[]
- Easing functions
- イージング関数は数学者ロバート・ペナー
によって開発されたアニメーションの動きを自然に見せるための関数ライブラリ。時間に対する移動量を定義した関数によってなる。これによって開始時点と終了時点の位置を定義するだけでも自然な動きを見せることが可能。ゲームやアニメーション分野、UIの動きなど様々な分野で使われている。本作はこれをアップグレードモジュールの値の偏りにも使っている。
- イージング関数チートシート
- Robert Penner's Easing Functions ※公式サイトだが未だにサイトがhttpプロトコルのためブラウザに警告される
コリジョン[]
- Collision
- 3DCG表現における、衝突判定。人物・弾丸・地形・障害物などの接触が、どんなものになるかという処理。またその物理演算に使うための設定情報。何が何にどう作用するか、登場物全般にあらかじめ仕込まれている。地面は立てる、柱はぶつかる、ドアは通れる、水は泳げる、天井は頭をぶつける、小石は踏める、など。
- これが誤動作すると、見えない壁に阻まれたり、見えている床をすり抜けたりして、ゲーム体験が損なわれる事態になる。だがゲームの側からすれば、目下の範囲内にある必要なものどうしにだけ作動させ、処理の負担をなるべく減らしたい部分でもある。そのため個々のゲーム内容に見合った計画的な設計と、慎重な調整が求められる。
視差オクルージョンマッピング[]
- Parallax Occlution Mapping
- オクルージョンとは手前の物体が後ろの物体を隠すこと。高さ情報を含ませたテクスチャと視線の向きから陰影を計算してディテールを浮き彫りにする。テクスチャは平面の絵だが、例えば彫刻されているように見せることができる。
- 本作ではv3.5 Prismsからゲーム内に導入が始まった。これまで平面だった床が凸凹になるわけで最初は違和感があるかもしれないがだんだん慣れていくだろう。
SSR[]
- Screen Space Reflection
- 濡れた床面や水たまりに微妙に反射するような情景を描写する。レイトレーシングを使えば簡単だがちゃんとした処理をリアルタイムで行うには専用ハードウェアが必要になる。床の反射はリアルタイムでなくても周囲の情景を事前計算することができるが、動的に動く物体が映り込まないという欠点がある。何より事前計算に時間がかかり開発効率に影響するのが問題だ。
- SSRはスクリーン上にあるものに限定することで効率重視のリアルタイムレイトレーシングができるアルゴリズムだ。一度スクリーンスペースをレンダリングし、物体の位置などを確定してから光線を計算しピクセルの色を決めて正式なレンダリングと合成する。欠点は描画されたものしか反射できないこと、画面の外に近づくほど間違った結果になるので画面中央から離れるほど合成を弱めていく必要がある。現実的で優秀な処理方法なので最近は採用例が増えているようだ。本作でもv3.5 Prismsで対応した。
生成的サウンドスケープ[]
- Generative Soundscape
- サウンドスケープは「音の風景」という意味で「風景には音が欠かせない」という考え方のことでもある。本作のBGMはイギリスのポストロックバンド「65daysofstatic」によるものだが、そのBGMをそのまま頭から流すのではなく、素材にしてゲーム展開に合わせた部分をその場で選択して変化させていくようになっている。
テクスチャ[]
- Texture
- 「質感」や「手触り」という意味の言葉で、コンピューターグラフィックスでは物体の表面に貼る画像データ。これにより物体の色や質感などが決まる。このテクスチャを物体に貼り付けることをテクスチャマッピングという。例えば岩を模した立体に岩肌の画像を張り付ければ、それがない立体よりも飛躍的にリアリティが増す。さらに画像に色情報だけでなく、光沢や凹凸の高さ情報を含ませることでさらに高度でリアリティのある描写が可能になる。
デルタカラー圧縮[]
- Delta Color Compression
- nVidiaがGeForce GTX1080で初搭載した技術でCPUとGPUの間の転送データの色部分をロスレス圧縮することで転送効率を上げる技術。PS4やPS4PROにはAMDが開発した同様の技術LDCCが搭載されている。本作はv1.2 PathfinderでPS4PROの改良版LDCCに対応している。
パーティクル[]
- Particle
- 一般または物理学では「粒子」。
- コンピューターグラフィックスでは、細かく飛び散るタイプのエフェクト・表現方法を指す総称。実際の活用例はさまざまで、火花、破片、水しぶき、羽毛、霧散などなど本当に色々なものがパーティクルの枠組みで作られうる。
- 映像的な情緒や快感をより高める目的で使われていることがほとんど。ゲーム的な駆け引きに関わるケースはあんまりない。
- 本作では長らく(静的なオブジェクト表示数を優先する方針だったのか)こうした動的な演出はやや淡白にしか付けられていなかった。だがv3.7 Expedition4にて、異常気象の着弾地点、二水素結晶の崩壊、マルチツールのマズルフラッシュまで、様々な場面の表現が美しく迫力あるものに強化・刷新された。v3.94 Enduranceで宇宙空間においての表現も強化された。
プロシージャル生成[]
- Procedural Generation
- 手続き型生成と訳すこともある本作の根幹となる自動生成技術。
- 次の2つの性質を持つ。
- 同じタネに同じ処理をかければ、誰でも同じ結果が出る。
つまり結果は、ランダムではない。 - 結果そのものは誰も作っていない。ルールによって算出されるだけ。
つまり結果は、人力や造り付けではない。
- 同じタネに同じ処理をかければ、誰でも同じ結果が出る。
- 詳細はこちら → プロシージャル生成
ピクセル[]
- Pixel
- 「画素」という意味で色彩の情報を持つ点(ドット)。コンピューターグラフィックスの二次元画像はこの集合だ。本作は三次元で世界を描いているが、物体の表面に貼るテクスチャ、アイコンなど二次元画像は作中ふんだんに使われている。また私たちが見ているモニターは三次元の世界をカメラ視点で見たときの二次元の像だ。VRもそれを左右の目に合わせて二枚同時に出すことで表現している。それらは画素つまりピクセルの集合で作られている。
フォグ[]
- Fog
- 3DCGにおいて、遠くの風景を薄く淡く見せる手法のこと。絵画における空気遠近法を狙ったものでもあるが、遠くの表示物を違和感なく省略して見せるための一種のごまかしかた、効率化でもある。
- 本作では、フォトモードのいち項目として、かける強さを選択できる。強めていくと、霧が濃くなっていくごとく遠景が霞んでいく。弱めていくと、遠くまで乾燥してくっきり見える風景になっていく、あるいは作りものっぽく安っぽく見えていく。
ブルーム[]
- Bloom
- 3DCGにおいて、強く発光している物体から、カメラまでのあいだに、その光が広がって見えるように描く表現・視覚効果のこと。発光体そのものの形がくっきり捉えられなくなる(ことで肉眼っぽい雰囲気を出す手法)とも言える。
- 本作では、フォトモードのいち項目として、かける強さを選択できる。強めていくと、非現実的にボケて眩しい画になっていく。弱めていくと、サングラスごしの景色あるいは薄味な3DCGっぽくなっていく。
ボクセル[]
- Voxel
- 「体積(Volume)」と「画素(Pixel)」を組み合わせて作られた言葉。立体を立方体の積み木でできていると管理した場合の最小単位。例えばマインクラフトの世界はすべてボクセルでできている。本作では地形操作機で破壊できる惑星の地表部分がボクセルの集合となっている。
ボリュームメトリックライティング[]
- Volumetric Lighting
- ボリューム感のあるライティングを実現する手法。モヤのかかった中に光源から光の筋が見えるような現象を描写する。フォグ状況を事前計算しておくことで静的なライティングにできる。本作ではv2.6 Desolationから、遺棄貨物船で導入が始まった。v3.5 Prismsでは惑星環境に本格導入された。隙間から光の筋が降り注ぐような神秘的な光景が見られるようになった。ぜひ素敵なスクリーンショットを撮って欲しい。
wiki用語[]
MediaWiki[]
- もともとはWikipedia用に開発されたプラットフォーム。そのためWikipediaと共通の部分も多々ありますが、MediaWiki独自のものやFandom独自拡張なものもあるようなのでその辺は注意。
インターウィキ[]
- Interwiki
- インターウィキリンクともいう。ウィキ間リンクのこと。
- ウィキペディア、ウィキブックス、ウィキニュースなどのページや、さまざまな言語のウィキプロジェクトにリンクできます。
- Fandomでは同じFandom内のコミュニティ間のリンクにも使用します。
参照読み込み[]
- Transclusion、トランスクルージョン
- #MediaWiki 用語で、二重括弧「{{}}」のマークアップを指します。この意味は「ページをその場に読み込む」ことです。
- 本wikiではこれを主にテンプレートの呼び出しに使っています。つまり定型句などをページ内に埋め込むことができます。
- テンプレート、テンプレート以外の名前空間のページ、マジックワード、パーサー関数の出力、特別ページ、インターウィキページなどを読み込むことができます。
脚注[]
- ↑ たとえば、ポストアポカリプスのオープンワールド作品『Fallout』シリーズでは、放射線を浴びた量というよりも、体調(体内にある放射性物質の量?)を示すものになっている。